dYdXがアップグレード後に約10時間停止
DEX(分散型取引所)dYdX(ディーワイディーエックス)のブロックチェーンが約10時間停止した。日本時間4月8日15:04のブロック生成から4月9日1:21に新たにブロック生成されるまでの間、同DEXにおけるネットワークは停止していたことになる。
dYdX Ops subDAO(dYdXオペレーションズサブダオ)の公式Xアカウントからは、8日19:40にブロック生成停止と問題の調査中であることが伝えられた。その後4月9日1:37に同アカウントからブロック生成再開がアナウンスされ、インシデントレポートでも1:53に解決済みが報告されている。
今回のdYdXチェーンの停止は、同チェーンのプロトコルをv4.0.0にアップグレードした際に発生したものだ。アップグレードは8日15:30に完了が報告されていた。
なお停止前日の8日1:21に投稿された定期メンテナンスレポートでは、この作業の際に機能停止の可能性について言及はされていた。
ちなみに今回のアップグレードは、「dYdX」に関するオーダーブック機能、リスクと安全性の向上、コスモス関連の機能強化を目的として実行されている。
Blockworks(ブロックワークス)の取材によると今回の問題は、Cosmos(コスモス)IAVL(CosmosSDKのツリー構造を管理するライブラリ)のバグ修正の誤ったバージョンが、今回のdYdXのアップグレードに含まれていたためであるとのこと。
なおチェーン停止を引き起こすソフトウェアのバグについては、v4.0.2のアップグレードを実行して解決している。
dYdXは、v3からv4へのアップグレードにあたり、昨年10月にネットワークをEthereum(イーサリアム)のレイヤー2ソリューションである「Stark-net(スタークネット)」から独自のdYdXチェーンへ移行している。
なおdYdXチェーンは、Cosmos(コスモス)のブロックチェーン開発キット「Cosmos SDK」を利用して開発されている。
#3 Update on dYdX Chain Software Upgrade v4.0.0
— dYdX Ops subDAO (@dydx_ops_subdao) April 8, 2024
The dYdX Chain is now back up and producing blocks with the v4.0.2 fix for the recent software bug.
A critical update was needed due to a bug in the v4.0.0 binary, now resolved with v4.0.2 and a post-upgrade snapshot.
For… https://t.co/wfwxfQif8L
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参考:ステータス・ミントスキャン・定期メンテナンスレポート
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