Polygon LabsがAggLayer v1を発表
ポリゴンラボ(Polygon Labs)が、ブロックチェーンを統合したネットワークの構築を目的にしたアグリゲーションレイヤープロトコル「アグレイヤー(AggLayer)」を1月25日に発表した。なお同社は2月に「アグレイヤー v1(AggLayer v1)」メインネットをローンチする予定も発表している。
「アグレイヤー」は、ゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)の使用により、同プロトコルへ接続したL1チェーンやL2チェーンを単一のブロックチェーンを操作しているように感じられるほどシームレスに接続するプロトコル。
同プロトコルは完成後、ポリゴンの新しいロードマップ「Polygon2.0」において中心的なコンポーネントとして使用されるとのことで、ポリゴンエコシステム内のブロックチェーン同士を繋げるようだ。
ブロックチェーンはこれまで「モノリシック」と「モジュラー」の2つのパラダイムが存在した。
「モノリシック」のチェーンは、イーサリアム(Ethereum)やビットコイン(Bitcoin)のようなブロックチェーン内のすべてのコア機能を単一のレイヤーで処理する仕組みのブロックチェーンを指す。
これは比較的シンプルな設計であるため構築が容易であるものの、トランザクション増加によりスケーラビリティの低下や、バリデータのハードウェア要件が肥大化してしまう欠点がある。
その欠点を解決するため、「モジュラー」のチェーンが登場した。「モジュラー」では、機能ごとにモジュール化されたプロトコルを使用することで、開発やメンテナンスの難易度が上がる代わりに、スケーラビリティが向上し、ハードウェアの過剰な肥大化も抑えられる。
しかしこの「モジュラー」にも流動性やユーザーの断片化といった欠点が存在した。
ポリゴンラボによると「アグリレイヤー」がテーマにする「Aggregated(集約)」は、「モジュラー」に続くブロックチェーンの新しいカテゴリであるという。
「アグリレイヤー」は、「モノリシック」と「モジュラー」両方の利点を統合し、高いスケーラビリティを保ちながら流動性やユーザーの断片化を防ぐ設計になっているとのことだ。
ポリゴンラボによると、2月には初めのバージョンとして「アグレイヤー v1」がリリースされ、今年の後半には非同期でのクロスチェーントランザクション機能をサポートした「アグレイヤー v2(AggLayer v2)」がリリースされるとのことだ。
Until now, blockchain scaling had 2 paradigms: Monolithic & Modular
— Polygon (Labs) (@0xPolygonLabs) January 24, 2024
Introducing the next one: Aggregation
A novel solution combining the benefits of monolithic & modular designs by unifying liquidity via safe, near-instant atomic cross-chain txs using ZK proofs.
Feb Mainnet … pic.twitter.com/mE0qssoWyJ
関連ニュース
- Polygon PoSの新テストネット「Amoy」ローンチ、イーサリアム「Goerli」廃止受け
- 米大手メディアFOX、コンテンツの配信元を証明する「Verify」β版公開。Polygon PoS上に
- セレスティア、「Polygon CDK」で利用可能に
- ニア財団とポリゴンラボが協業、「zkWASM」構築し「Polygon CDK」に対応へ
- イーサL2「Manta Pacific」がPolygon CDK採用へ、OP Stackに代わり
参考:ポリゴンラボブログ
images:iStocks/DKosig