Blur創設者によるイーサL2「Blast」、アーリーアクセス開始

「Blast」がアーリーアクセスをスタート

イーサリアム(Ethereum)レイヤー2ネットワーク「Blast(ブラスト)」が、11月20日にアーリーアクセスをスタートした。その後24時間でTVL(総預かり資産額)が約121億円(約8130万ドル)突破している。

「Blast」は、オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollups)を採用したイーサリアムのL2ネットワークだ。同ネットワークは、イーサリアム(ETH)およびステーブルコインに対して自動的に利回りが提供されるという特徴があり、該当するトークンをブリッジし保有しておくと残高が自動で増えていくとのこと。

「Blast」にステーブルコインをブリッジした場合、同ネットワーク上では新しいステーブルコイン「USDB」に自動変換され、これがステーブルコインとして流通する。「USDB」はMakerDAOなどの米国債に連動するプロトコルと連携しており、米国債の金利が保有者への利回りとして提供される。

なお「Blast」は、アグリゲーター機能実装のプロトレーダー向けNFTマーケットプレイス「Blur(ブラー)」創設者のパックマン(Pacman)氏が開発を進めるブロックチェーンだ。

現在「Blast」はアーリーアクセス状態であり、参加するには同ネットワーク参加者が発行可能な招待コードが必要だ。ユーザーを招待した参加者はBlastポイントを獲得でき、このポイントはガバナンストークン発行時のエアドロップに使用されるとのことだ。

また「Blast」には現在ETH、stETH、wETH、USDCoin(USDC)、Tether(USDT)、Daiをブリッジでき、ブリッジにより招待コードを発行する権利および利回り、Blastポイントを獲得できるとのことだ。

パックマン氏によると「Blast」はBlurエコシステムの拡張であり、Blurユーザーに休眠している資産の利回りを獲得させ、同時に洗練されたNFT製品をユーザーに提供するために必要な技術的側面を改善するためのものだという。

メインネットの正式なローンチは2024年2月が予定されており、Dapps(分散型アプリケーション)のサポートおよびブリッジした資金の引き出しはメインネットローンチ時に開始されるという。

「Blast」はParadigm(パラダイム)やStandard Crypto(スタンダードクリプト)などの投資会社から約29.8億円(2,000万ドル)の調達を行っている。

関連ニュース

参考:ブラストホームページ
images:iStocks/BadBrother

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

Sponsored

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した