ジャパンオープンチェーンがビットトレードとIEOに向けた本契約
国内暗号資産交換業者のビットトレードが、「ジャパンオープンチェーン(Japan Open Chain)」のコンソーシアムを運営・管理する日本ブロックチェーン基盤社とのIEO実施に向けた本契約の締結を10月25日発表した。
なおIEO(イニシャルエクスチェンジオファリング)とは、企業等のブロックチェーンプロジェクト発行のトークンによる資金調達を暗号資産(仮想通貨)取引所が支援し、具体的には主体となって発行体のトークンを販売するモデルのこと。
「Japan Open Chain」は、昨年4月にベータ版を公開したイーサリアム・バーチャル・マシン(EVM)互換の国産ブロックチェーン。開発元はジーユーテクノロジーズ(G.U.Technologies)となっており、同社関連会社として同チェーンのコンソーシアム運営・管理とトークン発行体を担う日本ブロックチェーン基盤社がある。
ビットトレード・日本ブロックチェーン基盤社・ジーユーテクノロジーズは昨年12月、共同でIEO(Initial Exchange Offering)実施に向けた取り組みについての覚書を締結していた。
発表によると今回の本契約は、「プロジェクトの準備やIEOへの手続きが進捗した」として実施されたとのこと。
なおIEOが実施されれば、「Japan Open Chain」のトランザクションフィーとなる「手数料トークン」が国内で初めて取引可能になる予定だ。
また「手数料トークン」の日本国内上場後は、海外取引所や他の国内取引所での同トークン上場を目指すという。
なお発表されたロードマップによると、「手数料トークン」のIEO実施は2024年第1四半期(1~3月)を目指しているようだ。また同時期に複数の海外暗号資産取引所でも同トークンの上場が計画されていることが確認できる。
「Japan Open Chain」は運営者ノードであるバリデータ、ノード、サーバのすべてを日本国内で運用することで、法的・技術的に安心して利用できるブロックチェーンネットワークを構築することを目指しているという。
「Japan Open Chain」のバリデータとして現在、ソニーグループ内スタートアップのコーギア・電通・ジーユーテクノロジーズ・みんなの銀行・オプテージ・ピクシブ・京都芸術大学、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)の8社が共同運営をしている。なおバリデータは最大21社、ネットワーク参加者は100社程度まで拡大するとのことだ。
なおジーユーテクノロジーズは、「Japan Open Chain」を発表にて「パブリックチェーン」と表現している。言葉の定義にもよるが、一般的にパブリックブロックチェーンはマイナーやバリデータをパブリックにしてコンセンサスアルゴリズムでトラストレスを目指している仕組みを指すと考えられ、バリデータを制限する「Japan Open Chain」は、コンソーシアムブロックチェーンと捉えるのが正しいだろう。
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参考:ビットトレード・日本ブロックチェーン基盤
デザイン:一本寿和
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