SBI、「XDC Network」の運営会社と国内合弁会社を設立へ

SBIがTradeFinex Techと国内合弁会社を設立へ

SBIホールディングスが、TradeFinex Tech(トレードフィネックステック)と日本での合弁会社の設立に関して基本合意したことを9月29日発表した。

TradeFinex Techは、貿易金融の効率化を目的としたエンタープライズ特化のブロックチェーン「XDC Network」を展開する企業。なお同チェーンのネイティブトークン「XDC」は、今年5月よりSBI VCトレードが国内初の取り扱い開始をしている。

なお「XDC」取り扱いに先駆けSBI VCトレードは、5月11日にXDC Networkとのパートナーシップ提携を締結していたという。これにより同取引所は「XDC Network」の日本国内の普及に向けた取り組みを行っていくことについて合意していた。

発表によると新設する合弁会社では、日本国内における「XDC Network」関連情報のローカライズから、「XDC」の取扱いを希望する暗号資産(仮想通貨)交換業者へのサポート、サブネット/レイヤー2企業とのパートナーシップ拡大を行っていくとのこと。

また新会社では、「XDC Network」関連会社のXDC Trade Network(XDCトレードネットワーク)が提供する貿易金融ソリューションをAPAC(アジア太平洋)地域に展開していくなど、「XDC Network」が備える革新的なソリューションを広く提供していくとのことだ。

なお新会社の商号は「SBI XDC Network APAC株式会社(仮称)」。資本金は3億円となっており、出資比率はSBIホールディングス60%、TradeFinex40%。代表取締役については、SBI VCトレードの代表取締役社長である近藤智彦氏が兼任をするとのことだ。

「XDC Network」とは

「XDC Network」は、貿易金融の効率化を目的とする、企業や金融機関などエンタープライズに特化したブロックチェーン。SBIによると、運営本部をアラブ首長国連邦ドバイに構えるほか、米国やシンガポール、インドなど各国にコミュニティやオフィスを展開しており、貿易金融やサプライチェーン管理、クロスボーダーペイメントなど世界中の経済活動における活用が期待されているという。

設立以来、「XDC Network」は貿易金融の効率化に注力しており、世界貿易機関(WTO)、国際商業会議所(ICC)、その他多くの政府機関等と密接に連携してきているほか、貿易金融における透明性・追跡性の向上、コスト削減、取引スピードの向上、信用リスクの低減、書類削減などの革新的なソリューションを提供しているとのこと。

なお「XDC Network」は、米R3社開発のエンタープライズ向けブロックチェーンプラットフォーム「Corda(コルダ)」と連携し、「コルダ」にて決済用トークンとして「XDC」を利用できる等、ハイブリッドブロックチェーンとして稼働可能である特徴を有しているとのことだ。

関連ニュース

参考:SBIHD
デザイン:一本寿和
images:iStocks/LuckyStep48

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した

【11/21話題】ビットコイン9万6000ドル突破、ホワイトハウス初の暗号資産ポスト新設検討かなど(音声ニュース)

ビットコイン9万6000ドル突破、トランプの政策に期待、トランプ陣営、ホワイトハウス初の暗号資産ポスト新設を検討か=報道、アスター、新ロードマップ「Astar Evolution Phase 1.5」発表、ASTRがオプティミズムスーパーチェーン進出へ、オンチェーン分析のArkham、米国で暗号資産の現物取引所立ち上げへ、コインベースウォレットが「USDC Rewards」導入、保有だけでAPY4.7%、韓国最大の野党、暗号資産課税の免除額引き上げの改正案を提出=報道、FTX元幹部ゲイリー・ワン、暗号資産詐欺事件で実刑を免れる、韓国大手の暗号資産取引所Upbit、「ジャスミーコイン(JASMY)」取り扱い、コインベースにミームコイン「Floki(FLOKI)」上場へ、ジェミナイ、フランスで正式にサービス展開、ビットフィネックス証券、エルサルバドルで「トークン化米国債券」提供へ、21シェアーズ、「Ethereum Core ETP」にステーキング機能追加、EVM互換のL1ブロックチェーン「Monad」、テストネットを段階的に公開へ、1SECと丸井グループが資本提携、ブロックチェーン活用の新しいファンエンゲージメントモデル構築で

Sponsored