IndieSquareがe-dashとカーボンクレジットのNFT化実証実験
国内ブロックチェーン・スタートアップIndieSquare(インディースクエア)が、カーボンクレジットのNFT化およびブロックチェーン上でBurn(バーン:焼却)することによる透明性の高いカーボンオフセットの実現のための実証実験の開始を9月11日発表した。
なおこの実証実験は、CO2排出量可視化クラウドサービス「e-dash(イーダッシュ)」を提供する三井物産子会社、e-dash社と連携し実施されるとのこと。
またカーボンクレジットは、温室効果ガス排出を企業間などで売買可能にし、オフセット(相殺)するための仕組みのことである。
今回の実証実験では、e-dash社の提供する「e-dash Carbon Offset(イーダッシュカーボンオフセット)」から選別されたボランタリークレジットを、IndieSquare提供のノーコードweb3プラットフォーム「HAZAMA BASE」でNFT化し、顧客へ販売するという。なおこのNFTの名称は「1st-Off(ワンセットオフ)」とのこと。またボランタリークレジットは企業やNGOなど民間が発行するカーボンクレジットのこと。
また実証実験では、顧客自らが「1st-Off」をBurn(焼却)可能な環境をセットで提供することで、カーボンオフセットを⼿間なく半永久的にブロックチェーンへ刻み、透明性の⾼い状態でその証明を⾏うとのことだ。
発表によると「1st-Off」には、カーボンクレジットの由来(再エネ、省エネ、森林等)やヴィンテージ(発行年)、クレジットのリタイアメント時のシリアルコードなどの情報が紐づけられており、クレジットの二重使用がされていないことを保証・確認するとのこと。
またNFT化されたカーボンクレジットの購入から償却までの一連の取引は、全てブロックチェーン上にタイムスタンプ付きで記録され、かつ第三者がいつでも閲覧・検証可能できるという。そのため利用者はそのトランザクションをもって、CO2排出量削減に貢献したことを証明可能であるとのことだ。
IndieSquareは、カーボンクレジットにNFT技術を利用することで、各カーボンクレジットの起源やその効果を確認することが容易になると述べている。
またNFT化によりスマートコントラクトを用いることができ、カーボンクレジットの売買、移転、その他の取引を高速かつ効率化できるとしている。それにより1取引当たりコストを下げられることで、より安価に流通でき、カーボンクレジットの流動性向上が実現できるとも説明している。
さらに将来的に、ステーブルコインのようなブロックチェーン上のアセットを決済に組み込むことで、カウンターパーティリスク(取引相手の信用リスク)を軽減させる安全なエスクロー取引も実現可能とのことだ。
なおエスクローとは、中立的な第三者が契約当事者の間に入り、代金決済等取引の安全性を確保することである。
IndieSquare提供の「HAZAMA BASE」は、誰でも簡単・基本無料でNFTの発行やDAO(分散型組織)を生成できるweb3プラットフォーム。「HAZAMA」、「イーサリアム」、「ポリゴン」、の3つのブロックチェーンに対応し、NFT等のコントラクトをノーコードで簡単にブロックチェーン上に展開し、利用することが可能とのこと。
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