分散型取引所「dYdX」、v4採用と独自チェーン・DYDX移行がコミュニティで可決

dYdX v4採用と独自チェーン・DEDX移行がコミュニティで可決

分散型取引所(DEX)のdYdX(ディーワイディーエックス)の新バージョン「dYdX v4」の採用について、コミュニティ投票で9月2日に可決した。

賛成票3,600万に対し反対票が43となっており、賛成大多数として可決されている。なお最終的な判断は、9月1日~8日以降で開始されるオンチェーン投票にて決定する。

今回のコミュニティ投票によって確認された提案事項は、現在パブリックテストネットが公開されている「dYdX v4」を、次のバージョンとしての採用賛否の他、新たに移行するdYdXチェーンのトークンとして「DYDX」を採用することについて。

またその他にもdYdX財団が委託開発した「イーサリアムスマートコントラクト(Ethereum smart contract)」と呼称されるブリッジツールを採用すること、そして新チェーン上の「DYDX」を今までのイーサリアム規格の「ethDYDX」と同等のガバナンスとユーティリティの機能を持つ「wethDYDX」として扱うことが今回のコミュニティ投票によって確認された提案事項として挙げられている。

なお「イーサリアムスマートコントラクト」は、イーサリアムからdYdXチェーンへの一方的なブリッジが可能で、dYdXユーザーは同ツールを利用することで「ethDYDX」を「wethDYDX」へ変換が可能となるとのことだ。

dYdXは昨年6月、「dYdX v4」をコスモス(ATOM)エコシステム上に構築することを発表。コスモスの独自ブロックチェーン開発キット「CosmosSDK」を利用して、コスモスのPoS(プルーフオブステーク)のコンセンサスアルゴリズム「Tendermint(テンダーミント)」に基づく独自ブロックチェーンを開発するとしていた。

そして「dYdX v4」は、日本時間7月6日2:00より公開テストネットを開始しており、現在もテストトークンによる取引が実施されている。

なお現在稼働中の「dYdX V3」は、イーサリアムのレイヤー2ソリューションである「Stark-net(スタークネット)」上に構築されている。

ちなみに「dYdX v4」がコスモスエコシステムに移行することで、完全な分散化の実現と取引速度が現在の約100倍になるとされている。

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参考:スナップショット
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Ket4up

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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