東京海上日動と損保ジャパン、貿易プラットフォーム「トレードワルツ」の商用利用開始

東京海上日動と損保ジャパンが「トレードワルツ」利用開始

東京海上日動と損害保険ジャパンが、ブロックチェーン活用の貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz(トレードワルツ)」の商用利用を開始した。同プラットフォーム運営のトレードワルツが8月30日発表した。

なお東京海上日動と損害保険ジャパンによる「TradeWaltz」の商用利用は、同プラットフォームに「保険機能」が実装されたことに伴い、8月から開始されたとのこと。

7月より導入された「保険機能」は、保険証券プロセスにおける「デビットノート接受・保管」である。なお「デビットノート発行依頼」は10月にリリースされる予定とのこと。なおデビットノートとは、売主(発行者側)が買主に対して発生した債権を、相手側勘定の借方(debit)に記帳して、その債権の内容や金額等を買主手側に通知する書求書のことである。

なお両者はトレードワルツ社設立に際して、初期株主として参画している企業である。

トレードワルツとは

トレードワルツ社はNTTデータ、三菱商事、豊田通商、東京海上日動火災保険、三菱UFJ銀行、兼松、損害保険ジャパンの大手7社の共同出資によって2020年4月に設立され、その後政府の支援や東京大学のベンチャーキャピタル、物流会社2社等の共同出資をうけ、現在は10社共同出資の産官学スタートアップとして活動している。

また2020年11月以降に貿易のデジタル化、DXを目標に事業開始し、伊藤忠商事や双日、住友商事、三井物産、富士フィルム、三井住友銀行、NEC、ブルボンなどがトレードワルツの「貿易情報連携効率化・普及に向けたコンソーシアム(通称:貿易コンソーシアム)」に参加。今年5月には同コンソーシアムの会員企業数は200社を突破している。

また「TradeWaltz」は、貿易業務における紙書類の処理プロセスなどを簡略化し、業務の効率化をするブロックチェーン活用のプラットフォームだ。導入により業務効率化の他、リモートワークの促進もできるという。なお「TradeWaltz」にはエンタープライズ向けブロックチェーン基盤である「Hyperledger Fabric(ハイパーレッジャーファブリック)」が採用されている。

関連ニュース

参考:トレードワルツ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/royyimzy・dalebor

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【9/6話題】テレグラムCEOが逮捕後初の声明、トランプが米国を「暗号資産とBTCの世界的中心地」にすると宣言など(音声ニュース)

テレグラムCEO、逮捕後初の声明発表。同社使命に同意できない国からは撤退の意志も、トランプ、米国を「暗号資産とBTCの世界的中心地」にすると宣言。イーロンマスクと共に米政府財務監査行う姿勢も、スイ(SUI)、機関投資家向け米ドルステーブルコイン「AUSD」利用可能に、モジュラーブロックチェーン「Elixir」、最終テストネット公開、EigenLayer、メジャーアップデート「アイゲンポッドアップグレード」導入、FlowがEVM対応開始、メタマスクでも利用可能に、TONブロックチェーン、総トランザクション数が10億件を突破、半数は3か月、Penpieで27Mドルの不正流出、Pendleは105Mドルの保護に成功

Sponsored

暗号資産決済Mercuryoがマルチチェーンデビットカード提供開始、マスターカードと提携で

暗号資産(仮想通貨)決済プラットフォーム「マーキュリョ(Mercuryo)」が決済大手の米マスターカード(Mastercard)と提携し、ノンカストディアル型のウォレットから暗号資産を直接使えるマルチチェーンデビットカード「スペンド(Spend)」の提供開始を9月5日発表した