NFT活用の二酸化炭素除去プラットフォーム「Nori」がポリゴンへ移行、USDC支払いも可能に

Noriがポリゴンへ移行、USDC支払いも可能に

二酸化炭素除去(CDR)を目的としたブロックチェーン活用のマーケットプレイス「Nori(ノリ)」が、ポリゴン(Polygon)採用の「ノリズウェブ3マーケットプレイス(Nori’s Web3 Marketplace)」を新たにローンチしたことを3月7日発表した。

「ノリ」は二酸化炭素除去(CDR)に取り組むスタートアップ企業。2019年より、対象の農地で生成された炭素除去推定値に応じて「Nori Removal Tonne :NRT」と呼ばれるNFTをイーサリアム(Ethereum)上で発行している。

農家としては二酸化炭素除去への取り組みがNFT化され、それが販売可能となり、新たな収益として得られることになる。そして企業などはNFTである「NRT」をCO2クレジットとして購入できるという仕組みだ。なお二酸化炭素の除去者は、除去した炭素1トンにつき1「NRT」が付与される。

今回ローンチされた「ノリズウェブ3マーケットプレイス」は「ノリ」がイーサリアムからポリゴンへ移行したものである。これにより「NRT」の発行及び販売におけるガス料金が削減されるとのこと。

また「ノリズウェブ3マーケットプレイス」では、企業が「NRT」を購入する際に米ドルステーブルコイン「USD Coin(USDC)」で直接支払えるようになったとのこと。

これにより企業が購入した分の「NRT」はバーンされ、「USDC」が「NRT」販売者のweb3ウォレットに入金されるという。その為「NRT」販売者は資金を「ノリ」で保管せず、自己保管できるようになったとのことだ。

「ノリ」は昨年2月、シリーズAのラウンドで700万ドル(約8.9億円)の資金調達が完了したことを発表している。このラウンドは米ベンチャーキャピタルのM13が主導し、トヨタベンチャーズ(Toyota Ventures)や、暗号資産などweb3領域への投資を主軸とするプレイスホルダー(Placeholder)及びノースアイランドベンチャーズ(North Island Ventures)が参加した。

関連ニュース

トヨタベンチャーズら、NFT活用の二酸化炭素除去プラットフォーム「Nori」へ出資

IHIと富士通、ブロックチェーンで燃料アンモニア製造から利用までのCO2排出量を可視化

富士通とIHIがブロックチェーン共同事業開始、CO2削減量をトークン化し市場流通へ

鹿島建設、ブロックチェーンでコンクリ製造・運搬のCO2排出量見える化へ

IHI、CO2排出/削減量をブロックチェーンで管理するプラットフォーム構築

参考:Nori
images:iStocks/undefined-undefined

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

Sponsored

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した