ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。
ビットポイント続報、ハッキング事件被害顧客へ現物補償か、またシステム提供の海外取引所でも2.5億円程度の被害も確認
・7月11日に仮想通貨のハッキングを受けた株式会社リミックスポイントの小会社である株式会社ビットポイントジャパンが7月14日に「仮想通貨の不正流出に関するお知らせとお詫び(第二報)」を発表
・今回の発表で流出額は約30.2 億円(うち、顧客資産約 20.6 億円、ビットポイント保有分約 9.6 億円:換算レートは2019 年7月11日16時時点)と判明
・また顧客の仮想通貨の全種類(ビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、ライトコイン、リップルの5銘柄)及び全量につき、流出分相当の仮想通貨を調達するなどして、既に保有していると発表した。このことから被害を受けた顧客へは現物補償の可能性もある。なお法定通貨につきましては、流出しておらず、安全に保管しているとのこと
・事業の継続に関しては「現在、新規口座開設を含むサービスを全面的に停止しておりますが、外部専門家の協力も仰ぎながら原因の究明、再発防止策の構築、経営管理態勢の見直し等を可及的速やかに行い、事業の継続に努めてまいります。」とコメントを掲載している
・また今回の発表でビットポイントジャパンが取引所システムを提供している海外の仮想通貨交換所の一部において、仮想通貨の流出が確認されており、その状況の詳細においては調査中だが、被害額は概算で 2.5 億円程度と見込んでいるとのこと
Libraに関しての米議会上院公聴会に向けて フェイスブックのデイビッド・マーカス氏の声明が公開される
・7月17日に行われるFacebookの子会社Calibraのトップであるデイビッド・マーカス(David Marcus)氏の米議会上院の公聴会での冒頭声明が公開された
・声明の見出しは、イントロダクション、Libraの構造と管理方法、Libraのユーザーおよび消費者への影響、Calibraのマネジメント構造、Calibra Walletの消費者およびユーザーへの影響、結論となっている。声明の主要な部分は下記の通り
・Facebookは、規制上の懸念を解消し適切な承認を受けるまで、Libraを提供することはない
・Libraが、より包括的な金融インフラの構築に向けて新たな進歩を遂げる役割を果たすことができると考えており、そこへたどり着くまでの道のりは長く、私たちは自分たちの旅が始まったばかりであることを認識している。そして包括的な金融インフラを構築するには経済的な貧富差が非常に大きく、お金のような価値を移動させる手段が著しく難しい。そのためにLibraは通貨の送金や管理をする側面として安心で安全なローコストな通貨として機能していくと考えている
・Libraは他の通貨と競争する意図はなく、さらに政府の規制に準拠する形で運用されるように設計をしていく。そして、Libra Networkで扱う個人データに関して、FINMA( the Swiss Financial Markets Supervisory Authority )で管理されることになる
・Libraの通貨としての特徴は既存のステーブルコインが1つの通貨をPeg仕様とは違い、様々な価値をPegするバスケット通貨である。例えば「現金銀行預金および流動性の高い短期国債などが例に挙げられる。将来的には、 米ドル、英国ポンド、ユーロ、そして日本円などもPegしていく予定だ
韓国大手7社がモバイル認証システム構築のためにコンソーシアムを結成
・韓国大手企業7社がモバイル認証サービスを展開するために、ブロックチェーンネットワークを構築するためのコンソーシアムを12日に結成したことが14日SK Telecomのプレスリリースで明らかになった
・コンソーシアムに参加する企業は、SK Telecomをはじめ、サムスン電子、KT、LG Uplus、KEBハナ銀行、ウリィ銀行、Koscomの7社とのこと
・同サービスは、大学の卒業証書の発行及び配布を最初に行い、早期普及を促すためにSK Telecom、KT、LG Uplusの3社にて求人採用に活用するとのこと ・今後は病院や保険サービス、レジャー産業の会員サービスに展開できるように、コンソーシアムに企業を追加する予定
ヴィタリック・ブテリン氏がイーサリアムのスケーラビリティ問題の短期的な解決案としてビットコインキャッシュやイーサリアムクラシックのチェーンを利用することを提案
・イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が7月13日にイーサリアムのスケーラビリティ問題の短期的な解決案としてイーサリアムよりトランザクション費用の安い他の既存ブロックチェーンを利用することをイーサリサーチにて提案
・1年程度の長期間のスコープではイーサリアム2.0への移行が解説になるとした上で、その中で短期間では高いデータスループットのビットコインキャッシュが完全にフィットするとコメント
・またもう一つの自然な選択肢としてブロックタイムの早いイーサリアムクラシックもあげている。ただしイーサリアムクラシックはビットコインキャッシュよりもスケーラビリティが低く、またイーサリアムクラシックのPoWの検証は非常に困難。ただflyclientサポートを追加するとガスコストがさげられる可能性があるとコメントしている
デザーが50億ドル相当のUSDTを誤って発行し、直後にバーンを実施
・ビットフィネックスが発行するUSDTが14日に誤って50億ドル相当のUSDTを発行し、直後に複数回に分けて同額のUSDTをバーンしたことが、仮想通貨の送金追跡を行なっているアカウントWhale Alertのツイートで明らかになった
・ビットフィネックスのCTO、Paolo Ardoino氏がTwitterにて「OmniからTronへトークンを送信準備中に、トークンの小数点を間違えた。以下(ツイート記載)のトランザクションを確認してください。 」とコメントをした
LayerX福島良典氏がMBOによって株式の95%を取得へ
・株式会社Gunosyのファウンダーであり、株式会社LayerX代表取締役社長の福島良典氏が株式会社GunosyとAnyPay株式会社の保有する株式会社LayerXの株式をMBOによって取得することが明らかになった
・今回のMBOによって、福島氏はLayerX全体の株式95%を取得するとのこと
・グノシーは5000株(50%)のうちの4500株(45%)を福島氏に8月23日付で譲渡、AnyPayは保有するLayerXの全保有株(50%)を福島氏に譲渡する基本合意書を12日に結んだ
・グノシーはプレスリリースにて、ブロックチェーン領域の市場環境の劇的な変化に対処するために、LayerXがより機動的かつ自由度の高い意思決定が必須と考え、福島氏からのMBOの申し出に至ったとのこと
・なお、福島氏は8月23日に開催予定の第7回定時株主総会での任期満了をもってグノシーの取締役を退任し、特別技術顧問に改めて就任予定とのこと
※詳しくはニュース解説は以下のラジオでお楽しみください
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(images:iStock / artsstock)