債券等のトークン化プラットフォーム開発Obligate、サークルらから約5.1億円調達

Obligate、サークルらから約5.1億円調達

債券やコマーシャルペーパー(CP:無担保約束手形)のオンチェーンプラットフォーム開発のオブリゲート(Obligate)が、シードラウンドで400万ドル(約5.1億円)の調達を1月19日に発表した。

オブリゲートが開発するプラットフォームにより、企業はオンチェーン上で債券やコマーシャルペーパーを発行し、多様な投資家から資金を調達することができるようになるという。

なお発行される金融商品は、規制に準拠した形をとるとのこと。コマーシャルペーパーなどについてはデラウェア州法やシンガポール法に準拠し、発行基盤のブロックチェーンに関する規制はスイス法に準拠するで説明されている。

このプラットフォームでは支払代理人や発行代理人などの仲介者の代わりにスマートコントラクトとトークン化を活用することで、オブリゲートは債券発行に関連するコストを80%削減し、発行に必要な時間を数週間から数時間に短縮していくとしている。

なおこのシードラウンドには、既存投資家であるSIX Fintech VenturesとEarlybirdに加え、サークルベンチャーズ(Circle Ventures)とブロックチェーンベンチャーズ)Blockchain Venturesが参加した。

そして同社は来月にも、ポリゴンブロックチェーン上で負債証券プラットフォームの立ち上げる予定だという。

2023年は「RWA」のトークン化に注目が集まるか?

なお2022年は規制に準拠せず、裏付け資産がない資産を扱った企業の倒産が相次いだ。その流れを受け、2023年は投資家や企業は規制に準拠した資産を取り扱う傾向が高まると考られる。

その結果、今回のオブリゲートが取り扱いようなトークン化されたReal World Asset(RWA)に注目が集まるかもしれない。デジタル証券もそれに含まれるだろう。

信用度が高く、さらに既存の金融取引に比べた利便性やスピードの速さなどのメリットが、既存金融もバランスよく受け入れられていくかが大きなポイントになるだろう。

参考:Obligate
images:iStocks/BadBrother
デザイン:一本寿和

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

Sponsored

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した