バイナンスがPoW版イーサリアム「ETHW」のマイニングプール提供開始、1か月は無料で

バイナンスがETHWのマイニングプール提供開始

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が「EthereumPoW(ETHW)」のマイニングサービス提供開始を9月29日発表した。

同社運営のマイニングプールサービス「バイナンスプール(Binance Pool)」より、ユーザーはETHWのマイニングに参加できるようになった。なお同サービスではビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)、イーサリアムクラシック(ETC)、Zキャッシュ(ZEC)のマイニングも提供されている。

またETHWのマイニングサービス開始にあたり、10月29日10:00(世界協定時:UTC)までは同サービスの利用手数料は無料となるようだ。

なお現在バイナンスではETHWはリスティング(上場)しておらず、出金のみが有効だ。入金はサポートしていない。またETHWをバイナンスUSドル(BUSD)およびテザー(USDT)にのみ交換できるが、その逆はできない。

「EthereumPoW」は、9月15日に実行されたイーサリアム(Ethereum)メインネットの大型アップグレード「マージ(The Merge)」後に発生したブロックチェーン。「マージ」によりイーサリアムのコンセンサスアルゴリズムがPoWからPoSに移行し、残存したPoWチェーンが分岐され「EthereumPoW」が始動した。

「EthereumPoW」は、中国の個人投資家であり著名な暗号資産マイナー(マイニングを行う人)として知られるチャンドラー・グオ氏が、「マージ」後も潜在的に存在し続けるPoWチェーンにて、マイナーが現行のマイニングマシンを使用して報酬を続けて得られるようにすることを目指し、声を上げたところから「EthereumPoW」は実現に至った。

なおこの「EthereumPoW」始動により、バイナンスではイーサリアム(ETH)およびラップドイーサ(WETH)保有者に対し、保有するETHとWETHと同数の「ETHW」がエアドロップ(配布)されていた。

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参考:バイナンス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Samuil_Levich

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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