米コインベースが機関投資家向けのイーサステーキング提供開始
米ナスダック上場の暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、米国内の機関投資家向けにイーサリアム(Ethereum)のイーサ(ETH)のステーキングサービスを提供開始したことを8月2日発表した。
同サービスは、金融機関や機関投資家、暗号資産投資をする企業向けに暗号資産の取引とカストディ(保管)を提供するサービス「コインベースプライム(Coinbase Prime)」アカウントから利用が出来るとのこと。コインベースでは昨年4月より一般投資家向けにイーサのステーキングサービスを開始していた。
ステーキングとは、コンセンサスアルゴリズムの「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)」を採用するブロックチェーンで実行が可能となっており、「バリデーター」と呼ばれるユーザーが、対象となる暗号資産を一定量保有(ロック)することで取引記録のブロック生成プロセスに参加し、報酬を得る行為のことだ。なおコンセンサスアルゴリズムとは、暗号資産のブロックを追加する際の合意形成のアルゴリズムである。
イーサリアムでは9月に「マージ(The Merge)」と呼ばれる大型アップデートが予定されている。コンセンサスアルゴリズム「PoW(プルーフ・オブ・ワーク)」で稼働するエグゼキューションチェーン(イーサ1.0)から「PoS」で稼働するビーコンチェーン(イーサ2.0)へ移行する計画だ。なお「マージ」完了まではステーキングしたイーサのロックは解除できない。
なお「コインベースプライム」のイーサステーキングでは、発生した報酬の表記に便宜上「ETH2」のティッカーシンボルを使用するという。「マージ」後は「ETH2」は廃止する予定とのことだ。
コインベースが7月15日時点で取得した情報によると現在イーサのステーキング報酬のAPR(年換算利回り)は4.09%となっており、報酬は~6.5分毎に発生するとのこと。
なお現在「コインベースプライム」ではソラナ(SOL)、テゾス(TZX)、コスモス(ATOM)、ポルカドット(DOT)、セロ(CELO)ステーキングサービスも提供されているとのことで、今後もサポート対象のブロックチェーンを増やしてくとのことだ。
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参考:米コインベース
images:Reuters