複数人の秘密鍵管理を可能にする「N Suite」がリリース
ブロックチェーン技術を用いたアプリケーション開発を行うdouble jump.tokyo(ダブルジャンプトウキョウ)が、複数人での秘密鍵管理を可能にするサービス「N Suite(エヌスイート)」の先行リリースを1月19日開始した。
「N Suite」は、NFTの発行や暗号資産(仮想通貨)の送金などに必要なブロックチェーンの秘密鍵を、企業が安全かつ効率的に管理できるサービスとのこと。double jump.tokyoへ確認を取ったところ、現在はイーサリアム(ETH)およびポリゴン(MATIC)に対応しているとのこと。
このサービスの特徴として、クラウドでセキュアに保管した秘密鍵「N Cloud Key」を使ったウォレット「N Wallet」により、暗号資産の送金やNFT発行などの操作が実行可能となるという。
このウォレットは複数人で秘密鍵を共有して使用できるため、暗号資産の送金やNFT発行などの作業を属人化することなく、複数人で実施できるとのことだ。
なお「N Wallet」はChrome Extensionにて提供されるとのことで、秘密鍵を保管するクラウドはAWS KMSに対応するとのこと。今後マイクロソフトアジュール(Microsoft Azure)など対応サービスは順次追加予定とのことだ。注意点としてはユーザー側がクラウド環境を容易する必要があるとのこと。
また「N Suite」で管理される秘密鍵は、ワークフロー機能で管理者に承認された操作の実行でのみ使用が可能となるとのこと。管理者の許可なく秘密鍵を使用されることを防げるため、管理者が秘密鍵による作業内容を漏れなく把握し、内部統制を図ることも可能とのことだ。
なお秘密鍵の使用許可から使用までの設定は、ハードウェアウォレットなどのオフライン設備・作業を必要とせず、全てオンラインで完結できるとのことだ。
今後追加機能として、Flowブロックチェーンなどにマルチチェーン対応を順次予定しているとのこと。またNFTコンテンツ分析機能やハードウェアウォレットへの対応なども予定しているとのことだ。
なお利用申込については、「N Suite」の オフィシャルサイトより問い合わせる必要があるとのことだ。
double jump.tokyo株式会社 執行役員/N Suite事業責任者 青木宏文氏へ取材
あたらしい経済編集部はdouble jump.tokyo株式会社の執行役員/N Suite事業責任者である青木宏文氏へ取材を行った。
–どのような企業が「N Suite」について問合せしてきているのでしょうか?
スタートアップから上場企業まで、NFT/Web3領域で事業をされている(または、する予定)企業から続々とお問い合わせいただいています。またDAOを運営されている方からも問い合わせいただいてます。
–導入に関する費用はいくらでしょうか?
当面は、一定条件を満たした利用者向けには利用開始から1年間、無料で提供させていただく予定です。
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参考:N Suite
デザイン:一本寿和