FCバルセロナ、オーニックスとの契約中止
スペインのサッカークラブ「FCバルセロナ」が、NFTプラットフォームのオーニックス(Ownix)との契約を中止することを11月18日発表した。FCバルセロナはオーニックスと提携し、11月25日にクラブのNFTをオークションにて販売することを先日4日に発表していた。
FCバルセロナは「本日受け取った情報がクラブの価値観に反するものであったことから、FCバルセロナは、NFTデジタルアセットの作成およびマーケティングに関するオーニックスとの契約を即日解除することをここに通知します」と声明を出している。
複数のメディアの報道によると、この「受け取った情報」とは、声明発表同日にイスラエルの暗号資産(仮想通貨)業界で大物とされる人物、モシェ・ホゲグ(Moshe Hogeg)氏が暗号資産の詐欺や攻撃などの容疑で逮捕されたことに関連しているとのこと。ボゲグ氏とオーニックスとの関係が報じられている。
なおFCバルセロナではブロックチェーン・暗号資産に関わる取り組みとして、ファンエンゲージメントプラットフォームのソシオスドットコム(Socios.com)と提携をしており、公式ファントークンの発行を行っている。このファントークンは今年4月21日に暗号資産取引所のバイナンス(Binance)にて取り扱いが開始されている。
またNFTサッカーゲームを提供するソーレア(Sorare)との連携も行っており、ゲームに使用される所属選手のNFTカードの発行も行っている。
NFTとは
「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。
なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。
参考:バルセロナ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Lidiia Moor