ポリゴン、「Polygon Miden」発表
ポリゴン(Polygon)が、「ポリゴンマイデン(Polygon Miden)」とそのコアコンポーネントである「マイデンバーチャルマシン(Miden Virtual Machine)」の初期プロトタイプのリリースを11月16日に発表した。
「ポリゴンマイデン」は、8月のHermez Network(現在はPolygon Hermez)の買収や、EYと共同で構築したプライバシーに特化したロールアップである「Polygon Nightfall」の開発などに続く、10億ドル規模のポリゴンの取り組みの一環と発表にされている。
「ポリゴンマイデン」はゼロ知識証明関連技術のzk-STARKを活用したスケーリングソリューションだ。「ポリゴンマイデン」では一般的にロールアップ技術の課題とされている現状任意のロジックや取引のサポートを行えるとのことだ。
その理由は「ポリゴンマイデン」のコンポーネントを「マイデンバーチャルマシン」が担うからとのこと。
発表によれば「マイデンバーチャルマシン」は完全にオープンソース化されたSTARKベースの仮想マシンで、プログラムの実行検証およびDappのデプロイメントのためのデューデリジェンスを強化しているとのこと。
特にDeFiアプリケーションなどの安全なデプロイを大幅に簡素化・迅速化することが期待できるという。
また「マイデンバーチャルマシン」はFacebookのNoviで開発されたSTARK提供者/検証者であるWinterfellを活用している。
その理由はNoviチームでエンジニアとして働いていたボビン・スレッドベアー(Bobbin Threadbare)氏(仮称)がポリゴンチームに加わったからだという。
ちなみにスレッドベアー氏はイーサリアムファウンデーションでZK技術に取り組み、「AirScript」と「Air Assembly」を開発した実績もあるという。
ポリゴン共同創業者のサンディープ・ネイルワル(Sandeep Nailwal)氏は発表で次のようにコメントしている。
「ZKはイーサリアムの先をいく技術で、マイデンバーチャルマシンはイーサリアムのスケーラビリティのためのポリゴンのロードマップの中で最も重要な要素の一つです。これにより、DeFiアプリや暗号通貨の検証が簡素化・高速化され、ポリゴンのエコシステムのスピードとスケールが強化されます」
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Vit_Mar・PerlaStudio・artacet