【取材】ビットコインで担保ローン、フィンターテックが個人向け「デジタルアセット担保ローン」提供

フィンターテックが個人向け「デジタルアセット担保ローン」提供

フィンターテック(Fintertech)が提供する「デジタルアセット担保ローン」において個人向けローンの提供を開始することが11月4日にわかった。ちなみにフィンターテックは大和証券グループとクレディセゾンの合弁会社だ。

これまでフィンターテックは事業者向けに「デジタルアセット担保ローン」を提供してきていた。また「デジタルアセット担保ローン」の担保対象は現在のところ、事業者と個人向けのどちらもビットコインのみとなっている。

個人向けの「デジタルアセット担保ローン」の概要は次の通りだ。

融資対象:個人
融資額:200万円以上10万円単位、最大5億円
貸付利率:実質年率 4.0%~8.0%
担保対象:BTC(担保掛目50%)、保証人不
契約期間:1年(延長あり)、期中返済可能
返済方式:元利一括返済方式(返済回数1回) ※延長時は利息のみ返済
遅延損害金:年率15.0%
オプション:担保暗号資産による弁済可能

フィンターテックの相原一也氏へ取材

あたらしい経済編集部はフィンターテック株式会社デジタルアセット担保ローン事業開発責任者の相原一也氏へ取材をした。

−法人での利用者は、どのような目的でサービス利用していると想定していますか?

幅広い業種の法人、個人事業主の方に、事業拡大や設備投資のための資金調達、コロナの影響に備えた資金確保手段としてご契約いただいています。また、納税資金や暗号資産等への投資資金の調達手段としてお選びいただくことも多いです。

−個人向けサービスの利用は、具体的にどれほどニーズがあったのでしょうか?

サービス開始以降、個人利用については常に一定数の申込みがあり、トータルでは非常に多くのご要望をいただいておりました。一般的なローンでは月々の元本、利息の返済が必要ですが、本サービスでは返済期日までは一切の返済が不要ですので、そういった点もご評価いただけたと考えております。

−個人向けサービス利用者は、どのような目的でサービス利用すると想定していますか?

個人の暗号資産保有者は、これからの値上がり期待や税金の問題により、含み益があっても現実世界にその恩恵が還元されていない、儲かっている実感がない、という共通の悩みを持っていると思っています。

そういった方々に、本サービスにて「売却以外の日本円調達手段」を確保していただくことで、ライフイベントでの出費や物品の購入、レジャーなどの幅広い用途にご利用いただければと考えています。

さらに、暗号資産投資に伴う納税資金や、暗号資産等への投資資金の調達を目的とした借入需要は法人同様にあると想定しています。

デザイン:一本寿和
images:iStocks/LongQuattro・SergiyMolchenko

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

カストディ大手BitGo、シンガポールで事業拡大

ビットゴー・シンガポール(BitGo Singapore Pte. Ltd.)が、シンガポールでの事業を拡大し、アジア太平洋地域(APAC)において最高水準のデジタル資産ソリューションと、規制されたインフラストラクチャサービスを展開できるようになった。同社の親会社であり、デジタル資産のカストディサービスを提供するビットゴー(BitGo)が11月20日発表した

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

Sponsored

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している