FTXが約480億円調達
暗号資産取引所「FTX.com」を運営するFTXトレーディングが、シリーズB-1ラウンドで約480億円(420,690,000ドル)の資金調達を行なったことが10月21日に分かった。
そしてFTXの企業評価額は約2.8兆円(250億ドル)となった。この資金調達には合計69の投資家が参加した。具体的には米大手資産運用会社ブラックロックのファンド、カナダのオンタリオ州教職員年金委員会、Temasek、Sequoia Capital、Sea Capital、IVP、ICONIQ Growth、Tiger Global、Ribbit Capital、Lightspeed Venture Partnersなどだ。
なおFTXは今年の7月末にソフトバンクやParadigmらから企業評価額約2兆円で約1,000億円の資金調達を行なっており、3ヶ月間で企業評価額が8,000億円高まった。
FTXのCEOであるサム・バンクマンフリード(Sam Bankman-Fried)氏は今回の資金調達について、発表で次のようにコメントしている。
「私たちは2年前に、より良い金融市場を作るという考えのもとFTXを設立しました。現在、私たちは世界中の規制当局と定期的に連携し、デジタル資産投資家向けのサービスを強化する機会を常に模索することで、FTXを信頼できる革新的な取引所として確立することに注力しています。
今回のラウンドでは、FTXを世界で最も透明性が高くコンプライアンスを遵守した暗号資産取引所として位置づけることを優先する投資家と提携することができました」
FTXのプロダクト責任者であるラムニック・アローラ(Ramnik Arora)氏は発表で次のように述べている。
「追加の資本と投資家グループによって、ユーザーの皆様にご満足いただけるサービスを提供し、株式、予測市場、NFT、ビデオゲームとの提携など隣接する他の市場機会にも対応できるようになります。当社は、事業の成長と規制範囲の拡大を目的とした戦略的投資を行うことを期待しています」
FTXは9月末に規制面を考慮して、香港からバハマへ本社を移転した。10月にFTXは「FTX.US」でソラナ基盤のNFTマーケットプレイスをローンチしており、規制面や新プロダクト提供に積極的な動きを見せている。
なお規制面に関して、現在FTXは日本を利用制限対象国とし、日本居住者は新規登録ができないようになっている。今後規制に準拠した形での日本市場参入もあるのだろうか。
参考:FTX
デザイン:一本寿和
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