『約束のネバーランド』体験ミュージアム潜入レポート
体験ミュージアム「『約束のネバーランド』GF(グレイス=フィールド)ハウス脱獄編」が東京都港区の六本木ミュージアムで7月17日から開催されている。
このミュージアムで来場者限定でNFT(Non-Fungible Token=非代替性トークン)の配布されているとのことで、あたらしい経済編集部は潜入取材を行った。
『約束のネバーランド』とNFTについて
『約束のネバーランド』は原作・白井カイウ氏、作画・出水ぽすか氏により週刊少年ジャンプにて2016年から2020年28号まで連載されたマンガ。テレビアニメ化、小説化、実写映画化などのメディアミックスも行われており、2021年6月時点で全世界累計発行部数は3200万部を突破している作品だ。
そして週刊少年ジャンプ発行元の集英社と、ブロックチェーン開発企業であるGaudiy(ガウディ)が、昨年10月より『約束のネバーランド』公式のファンコミュニティサービス「みんなのネバーランド」を共同プロジェクトとして立ち上げている。
そのファンコミュニティと連動した企画として、今回ミュージアムでNFTが活用されているとのことだ。
実際にミュージアム来場者は、会場のQRコードを読み取り、「みんなのネバーランド」に登録、同作品の主人公「エマ」の限定NFTトレカを取得できる。
また同時開催中のSNSキャンペーンへの参加で、同じく同作品の登場人物「ノーマン」と「レイ」の2枚の限定NFTトレカを取得でき、「エマ」「ノーマン」「レイ」の3つのNFTを集めることで、コンプリートを証明する限定NFTが取得できるとのことだ。
そのコンプリートNFTを保有していれば、コミュニティ内で限定デジタルイラスト集を閲覧でき、またイベント期間終了後には、ミュージアムの記念動画コンテンツを視聴できるようになるという特典もある。
作品の世界に飛び込んだようなミュージアム
体験ミュージアムは、アニメ版第1シーズンのストーリに沿って、主人公のエマ達が暮らしている孤児院GFハウスの真実に気が付いて脱獄するまでの各シーンを、臨場感あふれる空間演出とアニメーションによって構成した体験没入型の企画だ。
ミュージアム来場者は各シーン毎に部屋を移動していく。キャラクターは等身大サイズで展示されている。また食卓に並ぶパンやミルクも本物を並べられていた。
劇中に登場する人形たちも本物として再現している。
ミュージアムは、360度作品の世界に入り込む感覚で、臨場感をもって印象的な作品のシーンを体験できるものだった。
ネタバレになってしまうので、ミュージアムの紹介はこのあたりにとどめさせていただくが、作品ファンなら誰でもが衝撃的だった序盤のあのシーンを再現した演出は、ぜひ原作ファン・アニメファンはもちろん、多くの方に体験してみていただきたいものだった。
ミュージアム出口でNFTを入手
さて、ミュージアムで全てのシーンの体験が終わると出口にQRコードの掲出がある。これをスマートフォンで読み込み、必要な手順を踏むことで限定NFTが入手できる仕組みになっている。
具体的にはQRコードを読み込み、ファンコミュニティサービス「みんなのネバーランド」の新規登録を行い、ログイン、そしてコニュニティで「マイナンバー」を作成することで、体験ミュージアム記念のNFTトレカ「エマ」を、記者も取得することができた。
NFTはパブリックチェーンにも移行できる
配布されたエマのNFTトレカは、コミュニティサービス「みんなのネバーランド」内で確認できる。
なおこのNFTは、エンタープライズ向けブロックチェーン「Quorum(クオーラム)」のプライベートチェーンに記録されているとのこと。
コミュニティ内で受け取ったNFT(ノーマンとレイのNFT及びコンプリートNFTも含む)は、イベント期間終了後にパブリックチェーン上のNFTに書き出すことも可能で、そのチェーンはイーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、フロウ(Flow)などからの選択できるようになることを予定しているとのことだ。
なおその際のガス代はユーザー負担となる予定とのことだ。
NFTをリアルな場所で配布するという可能性
NFTはデジタルアートやブロックチェーンゲームの分野で今日盛り上がりを見せているが、こういったリアルの場所で配布する、参加特典やキャンペーンとして活用する、といったユースケースは今後も増えていくのではないか。
NFTを知ってはいるけど、まだ持ったことがないという方は、是非こういう機会を見つけてNFTに触れてみてもいいかもしれない。
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写真・取材・文:大津賀新也