石油パイプライン攻撃の「身代金ビットコイン」、米捜査当局押収

石油パイプライン攻撃の「身代金ビットコイン」、米捜査当局押収

米国司法省が、5月に発生したコロニアル・パイプライン(Colonial Pipeline)社に対するハッキングにて同社が犯罪組織に身代金として支払ったビットコインのうち67.5BTCを回収したことを6月7日に発表した。

今年5月に米国東海岸を中心に大規模なパイプラインシステムを運営するコロニアルパイプライン社がハッキング組織であるダークサイド(DarkSide)のランサムウェアによってシステムへのアクセスをハッキングされ、その身代金として75BTC(当時約440万ドル)を支払った。またこの攻撃により同社はパイプラインシステムの一時的な業務停止を余儀なくされた。

この事件に対し、米国FBI主導のもと捜査が進められ、身代金の支払いが行われたウォレットの押収に成功したとのこと。押収に成功したのは63.7BTC(約230万ドル)で、押収されたビットコインはFBIが管理するアドレスに送信されたとのことだ。

米国司法省のリサ・モナコ(Lisa O. Monaco)司法副長官は7日の会見にて「本日の発表は、米国があらゆる手段を用いてハッキング攻撃のコストを高くし、犯罪企業にとって利益が出ないようにすることを示しています。今後もランサムウェアエコシステム全体を標的にして、これらの攻撃を阻止します」と述べている。

参考:米国司法省
デザイン:一本寿和
images:iStock/Pict-Rider・LuckyStep48

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

合わせて読みたい記事

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した