韓国にて暗号資産取引のライセンス制度開始
韓国の金融規制当局である金融監督院(FSS)が、同国の暗号資産(仮想通貨)関連事業者のライセンス制度を開始した。早ければ8月にも金融当局公認の暗号資産取引所が登場する見込みであると、地元メディアが5月30日に報じた。
報道によると暗号資産事業者は9月24日の期限までに韓国金融委員会(FSC)の金融情報分析院(FIU)に登録書類を提出しなければならないとのこと。FIUは最大限迅速に審査をする方針であるため、審査期間が短縮される可能性もあり、「書類が整えられたものであれば、3か月もかからず審査が終わる可能性もある」と関係者は述べているとのことだ。
届け出については、「特定金融取引情報の報告及び利用等に関する法律(特禁法)」に基づき、情報セキュリティに関する国際規格の1つである情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証が必要となる。なお現在韓国で60社程度ある暗号資産業者でISMS認証を受けたのは20社程度であるとのことだ。
また報道によると現状ではFIUにライセンスを申請した事業者はいないとのこと。申請には前述したISMS認証の他、銀行による入出金アカウントの実名確認書類の実態調査が必要で、現在その調査が行われている最中であるためとのこと。
なお既存の事業者が9月24日までに届け出をしない、もしくは受理されない状態での営業継続を行えば不法となる。未申告での営業は5年以下の懲役または5千万ウォン以下の罰金の処罰が下されるとのことだ。
参考:Yonhap News Agency
デザイン:一本寿和
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