ノキア(Nokia)、ブロックチェーン基盤のデータマーケットプレイスをローンチ

ノキア(Nokia)、ブロックチェーン基盤のデータマーケットプレイスをローンチ

ノキア(Nokia)がデータとAIモデルの安全な共有を促進し、企業のデジタルトランスフォーメーションとデータの収益化を可能にするためのブロックチェーン基盤のプラットフォーム「Nokia Data Marketplace」の提供を開始したことを発表した。

ノキアがブロックチェーン基盤のプラットフォームを開発した背景について「データ量が急増し続ける中、ビジネスの意思決定においてAIや機械学習がますます重要になっています。Nokia Data Marketplaceは信頼できる膨大なデータセットへのリアルタイムなアクセスを提供することで、企業や通信サービスプロバイダー(CSP)が戦略的な意思決定にデータを活用できるように設計されています」とリリースにて説明されている。

「Nokia Data Marketplace」では、企業や通信サービスプロバイダーは顧客やビジネスエコシステムの参加者間のデータ交換を収益化することで、自らがデータマーケットプレイスのプロバイダーとなれるとのこと。

「Nokia Data Marketplace」は、信頼できるデータ交換と認証メカニズムを確保することで、電気自動車の充電、環境データの収益化、サプライチェーンの自動化、輸送、港湾、エネルギー、スマートシティ、ヘルスケアなどの多くの垂直的セグメントを支える予防保守のようなさまざまなユースケースが想定されている。

ノキアのクラウド&コグニティブサービス担当副社長のフリードリヒ・トラヴェーガー(Friedrich Trawoeger)氏は「ノキアの顧客は、効果的なビジネス上の意思決定のために、安全で信頼できるデータへのアクセスを必要としています。「Nokia Data Marketplace」を利用することで、企業や通信事業者はより豊かな洞察力と予測モデルを活用して、デジタルな働き方を推進し、新たな収益源を開拓することができます」とコメントしている。

なお「Nokia Data Marketplace」のエコシステムパートナーである、エクイニクス(Equinix)、マーリン(Marlin)、アナリシス・メイソン(Analysys Mason)は以下のようにコメントしている。

エクイニクス(Equinix)のCTOでシニアフェローであるカラダール・ボルガンティ(Kaladhar Voruganti)氏は「Nokia Data Marketplaceとエクイニクスのデータセンターを組み合わせることで、企業は240以上のメトロエッジロケーションでデータやアルゴリズムをグローバルに共有することができるようになります。当社のメタル・プラットフォームはこれを強化し、企業や政府機関に安全で近接したオンデマンドのインフラを提供します。データが生成された場所に近い場所でデータを共有・処理することで、レイテンシー、コンプライアンス、ネットワークバックホールのコストなどの問題を軽減することができます。これらのニュートラルでセキュアなエッジロケーションは、高速でセキュアなネットワークを介して、パブリッククラウド、プライベートエンタープライズデータセンター、データブローカーにまたがるデータソースに接続されています」とコメントしている。

マーリン(Marlin)CEOのワウテル・ファン・ニールボス(Wouter van Neerbos)氏は「海運参加者間の自動化されたデータ交換を通じて、ノキアは私たちのグローバルな海上サプライチェーンに必要な透明性と業務効率をもたらしてくれます。これにより、海洋エコシステムにおける海運参加者の待ち時間を短縮し、船舶の迅速な転回を可能にし、当社のコストを削減します」とコメントしている。

アナリシス・メイソン(Analysys Mason)の主席アナリストであるジャスティン・ヴァン・デル・ランデ(Justin van der Lande)氏は「データは、将来のすべてのビジネスを運営するために必要なエネルギーであり、最高のAIベースのインサイトを生み出すための成功に不可欠であり、最大のデータセットへのアクセスを必要とします。完全なデータセットを構築するには、企業パートナー間でのデータ共有が不可欠です。ノキアのブロックチェーンベースのData Marketplaceのような安全なプラットフォームを使用してデータ共有を促進することで、企業は新しいデータセットの構築を加速し、企業にとってより豊かなビジネスパートナーシップを構築することができます」とコメントしている。

参考:ノキア

(images:iStock/NCemile-Bingol)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

トランプ一族のDeFiプロジェクト、USD連動ステーブルコインのテストエアドロップ提案

ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領とその家族が関与する暗号資産(仮想通貨)プロジェクトのワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLFI)が、独自トークンである「WLFI」の保有者に対し実施する、米ドル連動型ステーブルコイン「World Liberty Financial USD(USD1)」のテスト・エアドロップを4月8日に提案した

RWA特化チェーン「Plume」、米大手投資会社アポロから資金調達

実物資産(RWA)に特化したモジュール型ブロックチェーンを開発する「プラム(Plume)」が、米大手プライベートエクイティ投資会社アポログローバルマネジメント(Apollo Global Management)から資金調達を完了したと4月8日に発表した。なお調達額は公表されていない。メディア「コインデスク(CoinDesk)」によると、アポログローバルマネジメントは「プラム」に対して、100万ドル(約1.4億円)以上の戦略的投資を行ったと報じている

【4/8話題】ギャラクシーデジタルが5月にナスダック上場、香港が認可事業者のステーキングサービス提供許可へなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

バイナンス創業者CZ、パキスタン暗号資産評議会の戦略顧問に=報道

海外大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)の創業者であり前CEOのチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao:CZ)氏が、パキスタンの政府機関「パキスタンクリプト評議会(Pakistan Crypto Council:PCC)」に戦略顧問として加わったことが地元メディアによって4月8日に報じられた