ビットコインは底堅い推移、ソラナは年間で984%上昇し時価総額は4位に(暗号資産 週間市場レポート 12/25号)

12/17~12/23週のサマリー

  • アークインベストメント・ブラックロック がビットコイン現物ETF申請の修正案を再提出
  • レッジャー社 ハッキング被害の補填を発表
  • バイナンス、CFTCと和解
  • Solana上昇、時価総額ランキングで4位に浮上
  • ETHの次回アップグレード(テストネット)の暫定日程を発表

暗号資産市場概況

12/17~12/23週におけるBTC/JPYの週足終値は前週比+3.69%の6,246,450円、ETH/JPYの週足終値は同+2.85%の326,725円であった(※終値は12/23の当社現物EOD[12/24 6:59:59]レートMid値)。

週初の暗号資産市場は、先週末のLedger社 のハッキング騒ぎから切り返したビットコインであったが、シカゴ連銀のグールズビー総裁が「インフレへの勝利宣言は時期尚早」との発言により42,000ドル台からじりじりと値を下げる展開からのスタートとなる。さらにコインシェアーズが暗号資産ファンドの資金フローが11週ぶりに流出に転じたと記されるレポートを受け下落するも、先週に引き続き40,000ドル付近をサポートラインとして堅持し下げ止まりを見せる。19日アーク・インベストメント・ブラックロックがそれぞれETF申請の修正案を再提出したと報じられると、43,000ドル台まで反発。さらに翌日レッジャー社が被害の全額補償を発表したことも好感され43,000ドルを上抜け、44,000ドル台まで上昇した。その後は11月米個人消費指数(PCE)が下振れ、来年の利下げ観測を強めるが、暗号資産市場には追い風とならず、43,000ドル台半ばでの推移で週末を迎えた。

ビットコインは週を通して底堅い推移であったものの、上値の重い展開が続いた。背景にはビットコイン現物ETFの承認と米国の利下げが市場に織り込まれつつあることが挙げられるであろう。上値の重いビットコインとは対照的に週央からSolanaやETHといったアルトコインの動きが目立った。

Solanaに関してはSolanaブロックチェーン対応のスマートフォン「Saga」の完売、SolanaブロックチェーンのPhantom Walletがビットコインネットワークに対応、PaxosがSolanaブロックチェーン対応を発表等の材料が後押しとなり、前週比で+39.89%のパフォーマンスを見せ、ドル建ての価格は2022年4月ぶりとなる100ドル台を付けた。大手海外取引所の現物取引ではデイリーでビットコインを上回る出来高を記録し、Solana関連のミームコインにも注目が集まった。次回アップグレード(テストネット)の暫定日程の発表があったETH関連も活況を見せ、イーサリアムレイヤー2銘柄にも買いが集まった格好となり、週末にかけアルトコインの強さが相場を牽引した形となった。Solanaは年間でも984%という驚異的な上昇を見せ、時価総額もランキングも4位(2023/12/24時点)まで浮上した。昨年FTX の破綻に伴い厳しい視線が注がれていたSolanaの再興は、暗号資産の今後の可能性をさらに感じさせるものとなったと言えるのではないだろうか。

クリスマス・年末休暇に伴い市場参加者が減少する今週は、流動性が薄い中で突発的に価格が急変するリスクに十分留意しつつ、いよいよ年明けに承認期限を控える現物ビットコインETF関連のトピックに注視していきたい。

BTC/USD週間チャート(30分足)

TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成

BTC/JPY週間チャート(30分足)

TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成

SOL/USD週間チャート(30分足)

TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成

12/17~12/23週の主な予定

12/24~12/30週の主な出来事

今週のひとこと「DOGE-1 MISSION TO THE MOON」

もうすぐ新年を迎えますが、年明けの1月中旬に「DOGE-1 Mission to the Moon」(以下、DOGE-1)と呼ばれる DOGEコインを月に運ぶプロジェクトが全世界のドージファンの注目を集めています。  2021年3月、当時世界1位の資産額を誇ったイーロン・マスク氏によって支援を受けた宇宙探査プロジェクトで、資金をDOGEコインによって募りました。

ミッションはスクリーンにロゴを表示できる小型の人工衛星を、イーロン氏が率いるSpace X社のファルコン9に乗せ月に運ぶことです。宇宙技術会社Space X社と GEOMETRIC ENERGY社の協力のもと、来年の1月中旬の打ち上げが計画されています。今年11月には米国商務省管轄の米国電気通信情報庁(NTAI)から打ち上げの許可を得ました。

暗号資産市場においては、価格が急上昇することを指して「To the Moon」という表現がよく使われており、それを実際に行ってしまおうというユニークなプロジェクトです。

もちろん相場のリスクも考慮した上での投資が望ましいのですが、DOGEコインを宇宙へ運ぶというプロジェクトは話題性が高まりそうです。今年の1月では1ヶ月間で約28%の上昇を見せたDOGEコイン、来月の同プロジェクトとどのような相乗効果が出るかを注目したいところです。

年末のご挨拶

2023年の暗号資産レポートは本号で最終号となります。
新年の再開は2024年1月8日を予定しております。
2023年中はご愛読いただき、ありがとうございました。
来年も何卒宜しくお願い申し上げます。
よいお年をお迎えください。

このレポートについて

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この記事の著者・インタビューイ

SBI VCトレード

SBIグループの暗号資産取引所「SBI VCトレード」。SBIグループの掲げる顧客中心主義の理念のもと、お客様の満足度向上に資する暗号資産取引に係るサービスをフルラインナップでご提供してまいります。

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