5/28~6/3週のサマリー
- 東京株式市場日経平均株価の終値がバブル経済崩壊後の最高値を更新
- トルコ大統領選決選投票は現職のエルドアン氏が勝利
- 米議会上院、下院ともに債務上限引き上げ法案が可決、バイデン米大統領が同法案に署名
暗号資産市場概況
5/28~6/3週におけるBTC/JPYの週足終値は前週比+0.52%の3,782,150円、ETH/JPYの週足終値は同+2.98%の264,570円であった(※終値は6/3の当社現物EOD[6/4 6:59:59]レートMid値)。
当週の暗号資産市場は週初の29日を頂点として週央にかけて下落、$27,000を割り込んだ後は米雇用統計を意識されてか$27,000近辺でもみ合い、2日の雇用統計発表後も特段大きな値動きもみられずの着地となった。
トピックと指標面からは、米債務上限問題について日本時間28日に与野党間で上限引き上げの原則合意があったのち、1日に議会下院が債務上限停止法案を可決、2日には上院においても同法案を可決。日本時間4日にはバイデン米大統領が同法案に署名したことにより米国債の債務不履行は回避された。これにより2025年1月まで債務上限がなくなり、来年秋に実施される米大統領選挙には影響を及ぼさないことに留意したい。
2日の雇用統計では、非農業部門雇用者数が33万9000人増と市場予想の19万人増を大幅に上回るも、失業率の上昇や平均時給の上昇鈍化を受けて6月FOMCにおける利上げの有無については見送りが優勢となった。執筆時点でのFF金利先物の水準は6月の利上げを約25%織り込んでおり、債務上限問題、雇用統計を通過したことで前週の約60%織り込んだ状態からは大幅に低下した形となっている。
今週の暗号資産市場はCPIやFOMCを控えてBTCが引き続きレンジを維持する可能性があるため、近時のパフォーマンスが好調なアルトコインに着目したい。特にXRPやLTCはこの1週間で5%を超える上昇を記録している。LTCは今夏に予定されている半減期が意識された値動きとなっているようだ。今年のLTCの値動きについては同じく来年に半減期が予定されているBTCにも活かしたい。XRPは裁判関連のトピックが潜在的に意識されており、市場参加者の思惑によりボラティリティが一段と高くなる可能性があるため一層の注意が必要である。また、アルトコインの値動きが別のアルトコインの値動きを誘発することもあるためテーマごとにアルトコインの値動きを追うことも大切かもしれない。
1:BTC/USD週間チャート(30分足)
2:BTC/JPY週間チャート(30分足)
5/28~6/3 週の主な出来事
6/4~6/10週の主な予定
今週のひとこと「Oasysチェーン」
Oasysは「Blockchain of Games」をコンセプトとしたゲームに特化したブロックチェーンプロジェクトです。プロジェクトの中心企業はシンガポールを拠点としており、ブロックチェーン技術のエキスパートを中心に業界大手のゲーム企業やブロックチェーンテクノロジー企業との協業のもと、企画・開発が進められています。
Oasysの大きな特徴としてはトランザクションの高速処理、かつ手数料を無料化にすることでゲーム業界での暗号資産の普及を目指しています。ゲーム開発者がブロックチェーンを活用したゲーム内決済やNFTアイテムに関わるマルチチェーン対応、および他ゲームとの連携を容易に行えることは利点の一つです。
2024年6月までの期間はエコシステムの成長期と位置付けられており、Oasysチェーンにとってこれからが拡大期となっていきます。ゲーム×暗号資産に注目されている方は、Oasysチェーンから発行されるユーティリティトークンに目を向けるのも面白いかもしれません。
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