1/15~1/21週のサマリー
・日銀政策決定会合において大規模金融緩和の維持が決定
・米12月小売売上高と米12月生産者物価指数(PPI)が市場予想比悪く、景気悪化が意識
・ウォラーFRB理事 が次回FOMCでの25bpの利上げを支持し、利上げ減速が期待
・BTCは対ドルでFTXショック前の水準、円建てでは300万円台を回復。
暗号資産市場概況
1/15 ~ 1/21週におけるBTC/JPYの週足終値は前週比+12.41%の3,005,400円、ETH/JPYの週足終値は同+9.40%の215,320円となった。(※終値は1/22の当社現物EOD[1/22 6:59:59]レートMid値)
先週の暗号資産市場は、前週に引き継ぎ堅調な相場となった。
前週にFTXショック後に続いた15,000ドルを底値にしたレンジからの上昇となったBTCUSDは、ショートカバーを巻き込みながら20,000ドルを回復してきたが、その後は買い遅れへの焦りからのスポットの買い主導の上昇に切り替わっていると思われる。以下図3で確認できるように、世界の暗号資産取引所のBTC在庫は2017年以来の水準にまで低下しており、このことからも足元では相場の回復を期待した長期目線での現物の買いフローが相場上昇を牽引していることが想定される。
対円では、18日の日銀政策決定会合において大規模金融緩和の維持が決定すると、ドル円は一時3円(2.4%)上昇したが、その後上昇分を全て戻すように下落した。この一連の動きが円建てのBTC価格の値動きに直結しており、ドル建てと比較し円建てのBTC価格が変動した要因となった。
その後、米12月小売売上高と米12月生産者物価指数(PPI)が発表され、これらが市場予想に比べ大幅に下振れていたことで、景気悪化が意識され大幅な株安となった。暗号資産も米株に連動して下落したが、株に比べ景気悪化の影響を受けにくいことからか、小幅な下落に留まった。
週末には、ウォラーFRB理事 が「現時点においては、今月末の次回FOMC会合では25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げを支持する」と発言し利上げ減速が期待されたことや、Netflixの好決算が好感され株高となった。連動して上昇したBTCは280万円付近のレジスタンスを上抜けしたことで上昇が加速し、一時300万円を値付けする場面もあった。
暗号資産は堅調ながらも株の動向に左右される値動きを見せているので、今週は株が動く要因となる景気関連の経済指標や米大型テック企業の決算に注視していきたい。
1:BTC/USD週間チャート(30分足)
2:BTC/JPY週間チャート(30分足)
3:BTC/USD:黒 取引所のBTC在庫総数:オレンジ(日足)
1/15~1/21週の主な出来事
1/22~1/28週の主な予定
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