特集 サトシ・ナカモトが残した言葉〜ビットコインの歴史をたどる旅

この特集をシェア

「中央管理型通貨の恣意的なインフレリスクとおさらばしましょう! 」サトシがビットコイン0.3リリースで寄せた言葉

この新しいリリースの内容について、サトシは技術面の説明のみならず、次のような販売・マーケティングの口調も披露している。「中央管理型通貨の恣意的なインフレリスクとおさらばしましょう!ビットコインの総流通量の上限は2100万コインです」

サトシが示した法定通貨と既存金融システムの問題点、別フォーラムで投稿したビットコインの説明文

サトシはp2pfoundation.ning.com上でビットコインのバージョン0.1を告知した。これはピアツーピア技術を扱うもう一つのフォーラムである。ここでサトシは、暗号法メーリングリストに投稿した告知と同じテキストをコピーするのではなく、公開用として微妙に異なる告知を書いた。

サトシが予想した、ビットコインの初期ユースケースは?

この書き込みからは、ビットコインがこれほどまでに急速に莫大な成功を収めるとは、サトシ・ナカモトの想定外だったことが推測できる。ビットコインの最初の使い道は、小額決済やポルノサイトであろうとサトシは述べている。興味深いことに、実際の最初の使用例はそれではなかった。また、サトシは、有名人がファンからの個人的なメッセージの受取に利用することも提案している。

経済的ディスインセンティブが、ビットコイン51%攻撃を防ぐ

ビットコインネットワークに対する著名な攻撃(取引履歴を不正に改ざんすること)に、51%攻撃というものがあります。ビットコインは世界中のコンピュータがその計算能力を使い、取引履歴をブロックとして保存しています。この計算能力・処理能力の51%、つまり過半数を占めてしまえば、不正な取引履歴を正当とみなせるようになります。この問題は理論上取り除くことはできず、サトシもそれを認めています(ビットコイン以外の多くのブロックチェーンも、同じ問題を有しています)。

人気の特集

最新の記事

【4/17話題】カルビーがブロッチェーン活用のIP管理の実証実験、ANAPが約2億円分のビットコイン購入など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

Semler Scientificが最大5億ドルの証券発行枠を申請、ビットコイン追加購入を含む資金調達へ

米ナスダック上場企業の医療機器メーカーであるセムラーサイエンティフィック(Semler Scientific)が、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の追加購入等を目的に、最大5億ドル(約714億円)の有価証券を随時発行・販売可能とする登録届出書を4月16日付で米証券取引委員会(SEC)に提出した

米国のステーブルコイン政策、ユーロにとって関税より危険=伊経済財務相

イタリアのジャンカルロ・ジョルジェッティ(Giancarlo Giorgetti)経済財務相は4月15日、ドルに連動するデジタル通貨「ステーブルコイン」を巡る米国の政策について、欧州市民に国際決済の魅力的な手段を提供し、関税以上に欧州にとって懸念すべき事態を招く恐れがあるとの見方を示した