ZKX、そして「OG Trade」とは?
ZKXは、スタークネット(Starknet)上の分散型パーペチュアル取引所で、ZKX AppchainというLayer3の構築により、中央集権取引所のようなスケーラビリティを持ちながら、セルフカストディによるアカウントの抽象化、低取引コストなど、オンチェーン取引の利点をユーザーに提供することを目指している。
1月30日、ZKXはメインネットをローンチし、ゲーミフィケーションされた取引所である「OG Trade」をリリースした。プロトレーダーだけでなく、一般ユーザーやカジュアルトレーダーでも手軽にトレード体験ができるプロダクトで、将来リリースされる$ZKXトークンを獲得することもできるという。
この記事では、このOG Tradeに関する内容を中心として、ZKXの共同創業者Eduard Jubany Tur氏が「KudasaiJP」にて今年2月に日本ユーザー向けに行なったAMA(Ask Me Anything)の内容をお届けする。
ZKXの「OG Trade」とは? パーペチュアルDEXがリリースしたゲーミフィケーション取引所(AMA本編)
Q:まずはZKXの簡単な紹介をお願いします。
ZKXはStarknetのパーペチュアル・スワップ・プラットフォームです。
ZKX Appchainの分散型オーダーブックとユーザー中心のセルフカストディアルZKXアカウントを活用することで、中央集権型取引所(CEX)のパフォーマンスと分散型取引所(DEX)のセキュリティを融合させることを目指しています。
私たちのプロトコルはセキュリティ対策とゲーミフィケーションを中心に設計されており、プロトコルのコードは監査会社であるNethermind Securityによって2回徹底的に監査されています。
ZKXのビジョンは、あらゆるタイプのトレーダーに付加価値を与える製品を提供することです。この戦略に従い、2つのプロダクトを提供します。
- OG Trade — 短期トレーダー、スキャルパー、スイングトレーダー向けのゲーミフィケーション取引所。
- Pro Trade — 上級トレーダー向けで、複雑な取引注文やAPIを含む、高度な取引のための特典およびツール一式を提供します(近日ローンチ)。
参考:Starknet上でのパーペチュアルDEX構築を目指す「ZKX」とは?
Q:「ZKX」が新たにローンチした「OG Trade」の中核となるイノベーションについて詳しく教えてください。
「OG Trade」は、Starknet上に構築されたパーペチュアルスワップ取引所で、従来のトレーディング業界の常識を打ち破り、あらゆるタイプのトレーダー向けに設計されています。よりエキサイティングで、よりダイナミックな体験をユーザーに提供することを目指しています。
ZKXは、暗号通貨をカジュアルに使用するユーザーにとってのDeFiへの入り口となり、デリバティブ取引を身近で楽しいものにすることを目標としています。そこで、機能を簡素化し、専門用語を避け、ユーザーフレンドリーなアプローチを採用しました。
「OG Trade」は、今後も続いていく、より魅力的で永続的なDeFiエクスペリエンスへの第一歩を意味します。対照的に、「Pro Trade」はBinanceをはじめ、他のパーペチュアル・プラットフォームで見られるような、上級者向けのプラットフォームとなります。
「OG Trade」では、ゲームから多くの要素を取り入れています。たとえば連勝中、またはリーダーボードのトップになったときなどに、ユーザーに通知が届きます。多くのインスピレーションはゲームから来ており、体験をよりダイナミックにするというアイデアが盛り込まれています。
他にも、トレーダー向けのライブチャットを実装予定です。すぐにでも利用できるようになるでしょう。
Q:「OG Trade」では、どのようなアクティビティを実施できますか?
「OG Trade」では、以下のことが可能です。
- オンチェーン履歴に基づいてクランに参加し、$ZKXリワードとクランNFTを獲得する
- 各アセットペア(ETH/USDC、SOL/USDC、BTC/USDC)の30分間のトレードコンペに参加する
- 30分間の中で、利益、取引量、損失の上位3トレーダーは、$ZKXリワードとバッジを獲得する
2ヶ月間の$ZKXトークンリワードをお楽しみください。
Q:順番に、もう少し詳しく聞いていきましょう。「OG Trade」の「クラン」について教えてください。
2020年から2022年にかけ、DeFiプロジェクトが競合他社のユーザーを自分たちのプラットフォームに引き込むために報酬を提供していた「ヴァンパイア・アタック」。この手法を覚えている人もいるでしょう。ZKXクランは、「ヴァンパイア・アタック」に似たようなことを、もっと楽しく、ゲーミフィケーションできないかと考えたんです。
ZKXクランは、過去のDeFi履歴に応じてクリプトユーザーがクレームできるNFTです。イーサリアムのウォレットを接続し、イーサリアムのDeFiや各種ロールアップの参加履歴があると、クランの1つへ参加できる可能性があります。
「OG Trade」には、Yakuza Barons、Pachinko Degens、Ethereum Titans、DeFi High Rollersの4つのクランがあります(階層順)。
Yakuza BaronsはZKXの初期貢献者、Pachinko Degensは提携したトレーダーコミュニティ、Ethereum TitansはイーサリアムOGとエコシステムへの貢献者、DeFi High RollersはPerp DEXトレーダーです。
資格基準は以下から確認できます。
参考:OG Tradeクランの紹介。参加資格と報酬の仕組みを探る(英文)
Q:30分間のトレードコンペの仕組みを教えてください。
30 分間のトレーディング・コンペティションは、簡単で、あらゆるタイプのトレーダーが参加できるように設計されています。
トレーダーは30 分間の中で、3 つの資産(BTC/ETH/SOL)のいずれかでポジションを取ります。リワードはそのポジションを決済したセッションに応じて支払われます。
各30分のセッションの終了時に、各資産 (BTC/ETH/SOL) の各カテゴリ (利益、出来高、損失))の上位10%までのトレーダーがリワードを獲得します。さらに各カテゴリの上位3人は、より多くのリワードとバッジも獲得することができます。
Q: OG tradeに割り当てられたトレーディング・インセンティブについて教えてください。
$ZKXトークンの分配のうち、18%の18Mトークンがトレーディングインセンティブに割り当てられていますが、「OG Trade」にはこのうち7Mトークンが割り当てられます。期間は最初の2ヶ月間です。
これらのリワードは以下の方法で分配されます。
- リワードプールは、カテゴリー (利益、出来高、損失) ごとに 260 $ZKX トークン
- 30 分間のセッションごとに、資産 (BTC/ETH/SOL) ごとに合計 781 $ZKX トークン
- 各カテゴリの上位 10% トレーダーは、リワード獲得の資格を得ることができる
- 上位3名のトレーダーが大半を受け取り、他のすべての勝者は均等な分配を受け取る
Q: クランNFTへのエアドロップにも、割り当てがありますよね?
「OG Trade」クランおよびコミュニティキャンペーンへの参加が、エアドロップのフェーズ 2 の資格基準です。エアドロップフェーズ2には、トークンの12%が割り当てられています。
エアドロップ2は、「Pro Trade」のリリース後、2024年第1四半期末に実施される予定です。「OG Trade」で獲得したリワード、クランへの参加、そしてIntractで開催されるコミュニティ・キャンペーンによるリワードの組み合わせとなります。
Q:ZKXトークンのトークノミクスとユーティリティについて説明していただけますか?
$ZKXのブロックチェーンネットワークはStarknetとEthereumで、トークンの供給量は100Mトークンです。
$ZKXはプラットフォームのガバナンス・トークンであり、トークンをステークすることでガバナンス・パワー、USDCによるプロトコルの収益をはじめ、コミュニティへの長期的な利益を獲得することができます。
私たちのトークノミクスの詳細は、こちらをご覧ください。
なお、エアドロップフェーズ1や「OG Trade」で獲得したZKXトークンは、ZXKアカウントに配布されていますが、まだライブではなく、ロックされています。
トークンが取引所に上場されると、引き出して好きなように使用したり、ステーキングプールにロックして、プラットフォームの収益からUSDCを受け取ったりということができるようになります。
Q:OG Tradeについて詳しく聞いてきましたが、「Pro Trade」に関しても何か情報がありますか?
「Pro Trade」では、あらゆるタイプの注文と複雑な取引機能が、公開APIとともに利用可能になります。
「OG Trade」 が一般ユーザーやカジュアルユーザーを対象としているのに対し、「Pro Trade」は経験豊富なトレーダー、大口投資家およびプロップファームを対象としています。
2つの異なるプロダクトとシングルオーダーブックを持ちながらも、コインの表と裏のような関係性です。
KudasaiJPコミュニティからの質問
Q:数あるPerpDEXの中で、ZKXを使用すべき理由があれば教えてください
ゲーミフィケーションされた取引体験が得られる唯一のサイトです。DeFiの安全性を備えた最高のCEX的な取引体験をぜひお楽しみください!
Q:ZKXの名前の由来を教えてください
Zero Knowledge Exchange、ZK-テクノロジーに基づいた取引所という意味です。いい名前を見つけるのには苦労しました。数日間ブレインストーミングを行い、ある日、シャワーを浴びている時にその名前が浮かびました。
Q:日本人はトレードが苦手、怖い、と言う人が多いです。彼らにZKXを紹介するとき、どう紹介したら良いでしょう?
日本は世界最大級の外国為替取引の場です。その発言には同意しかねます😉
Q:ZKXが達成したい最終的な目標はなんでしょうか?
DEXの安全性を最大限に生かした、CEX的な取引体験を提供することです。DeFiを大衆に!
Q:KudasaiJPの印象は前回とは変わりましたか?
私たちはKudasaiJPの努力に本当に感謝していますし、海外の多くの人が素晴らしいコミュニティとしてKudasaiJPを挙げてくれました。今後、日本でのZKXの発展に貢献できるよう努力していきたいと思います。
Q:これからも「OG Trade」のようにワクワクするアイディアは控えていますか?
ソーシャルトレーディング、マネープール、そして今後数カ月でさらに多くのものが登場します。
Q:今どれぐらいのメンバーで運営をしていますか?
アジアとヨーロッパに30人以上です
Q:ZKXは、日本のYAKUZAやPACHINKOなどをフィーチャーしています。どのようなところに魅力を感じていますか?
私たちは日本文化が大好きで、これらの引用はZKXをより面白くし、日常的な人々とつながるのに役立つと考えます。また、DeFiとCryptoは 「ちょっと悪く」て「ちょっと違う」ものでもあると思っているので、これらの単語はあっていると思います。
Q:クランは後から変更できますか?
あなたは自分のクランに忠誠を誓わなければなりません。一度クランに入ったら、変えることはできないのです。
Q:友人を誘いたいのですが、損失が発生する可能性があると招待しづらい部分もあります。可能であれば仮想トレードのようなゲームプレイができると初心者でも安心して入りやすいと思うのですが、そういった機能やイベントの実装予定はありますか?
私たちは、利益、損失、出来高に応じてユーザーにインセンティブを与えていますので、スモールスタートが可能で、損失が発生してもZXK報酬を獲得するチャンスがあります。
ただし、ZKXトークンの報酬は損失を補填するのに役立ちますが、私たちは常に少額から取引を始めることを勧めています。あくまでも自己責任という意識を持つことが大切です。将来的には、予測市場、NFT、ステーキングプールなど、あらゆるユーザーに受け入れられるプロダクトを導入したいと考えています。
Q:ZKXトークンの上場はStarkNetトークンの上場へ向けた進捗に影響を受けますか?
私たちの共同設立者の1人はStarknet Foundationのメンバーでもあります。2月と3月には、Starknetのエコシステムから多くのいいニュースがもたらされると思います。Starknetに対するコミュニティの認識が変わり、ポジティブになることを願っています。
Starknetの今後の発展とインセンティブは、すべてZKXに利益をもたらすでしょう。
Q:「OG Trade」では最大レバレッジは何倍ですか?
資産によって最大レバレッジは異なり、10倍から20倍です。こちらに詳細があります。
Q:今、ZKXに足りていないと感じているものはありますか?
オーダーブックの流動性を向上させる必要があり、マーケットメイカー・パートナーと協力して、数日中にオーダーブックを拡大できるよう懸命に取り組んでいます。今週、インフラに複数のアップグレードが予定されています。
私たちの焦点は、できるだけ早く、より良い、より簡単な体験を提供することです。
2024年の目標は、ZKX Appchainの上にソーシャルトレーディング、NFTマーケットプレイス、予測マーケットなどの新商品を追加し続けることです。各製品はZKXトークンにさらなる収益と価値をもたらすでしょう。
Q:トレーダーはトレードで利益を得たとき自慢したいと考えます。派手に自慢できるような機能はありますか?
内蔵のウィジェットを使って、ポジションや取引のスクリーンショットを共有することができます。また、ライブチャット機能も近日公開予定です。
Q:プロジェクトにおいて、ユーザーか開発者のどちらにより優しい構造ですか?
ユーザーセントリック(ユーザー中心)ですが、取引や統合のためのAPIも用意します。
Q:将来的にクレジットカードから入金できるようになりますか?
はい、近い将来、BANXAなどのオンランプ・パートナーと統合する予定です。
Q:ZKXのユーザーは現在どの国の人がもっとも多いのでしょう?
日本、韓国、中国、トルコ、ベトナム、インドネシア、ロシア、ウクライナなどがメインです。
Q:今後人材募集をする予定はありますか?
はい。コントリビューターの募集も行っております。お気軽にご応募ください。
Q:プロジェクトを守るために気を付けていることはありますか?
Nethermindとは2回の監査を行っており、保険やその他の機能を備えたリスク管理システムも導入しています。近い将来、セキュリティ・パートナーを追加する予定もあります。
Q:StarkNet以外のチェーンへの展開も予定されていますか?
近い将来、他のL2にもZKXアカウントをデプロイし、成長と進化を遂げる予定です。
ZKX関連リンク
この記事について
スピーカー:Eduard Jubany Tur (ZKX共同創業者)
司会進行:Lagoon
翻訳:nori
実施日時:2024/2/7 21:00
会場:KudasaiJPテレグラムグループ / ツイッタースペース
「KudasaiJP」について
「KudasaiJP」は2020年に創設された暗号資産コミュニティ。DeFi、NFT、GameFiなどトレンドを重視した情報共有の場として活用され、2022年にはTwitterフォロワー7万人、テレグラムグループ2万人の日本最大級のグループに成長しました。2021年に日本語翻訳付きの質疑応答会を開始し、初期段階にある海外プロジェクトを中心にコミュニティに向けて紹介してきました。2022年時点で160件の実績がある唯一無二のグループです。KudasaiJPコアメンバーは全員がコミュニティ出身であり、KOL(Key Opinion Leader)、翻訳家、エンジニア、デザイナー、リサーチャーなど30人以上で構成されており、AMAのみならず、ブロックチェーンスタートアップの計画・開発からコミュニティ拡大まで、多面的な成長支援ソリューションを提供しています。
本AMAは、ブロックチェーンスタートアップが業界での成長と露出を加速するのを支援する活動の一つとして実施したものです。また本記事の掲載は「KudasaiJP」と「あたらしい経済」の提携により実現しました。
※本記事は2024年2月7日に、「KudasaiJP」で開催されたZKXのAMA(Ask Me Anything)の内容を一部再編集したものです。
※この記事は一般的な情報の提供のみを目的として配信しているものであり、いかなる暗号資産、有価証券等の取得を勧誘するものではありません。また、当社及びKudasaiJP、インタビューイによる投資助言を目的としたものではありません。暗号資産投資にはリスクが伴います。投資を行う際はリスクを了承の上、ご自身の判断で行っていただくよう、お願い申し上げます。