博報堂、電通、エイベックスら参加の「Japan Contents Blockchain Initiative」が著作権流通部会を発足

「Japan Contents Blockchain Initiative」が著作権流通部会を発足

「Japan Contents Blockchain Initiative(JCBI:ジャパン・コンテンツ・ブロックチェーン・イニシアティブ)」が「著作権流通部会」を発足したことを3月10日発表した。

JCBIはコンソーシアムブロックチェーン技術を活用した共同運営型のプラットフォームにより、日本のメディア・コンテンツ業界のデジタルトランスフォーメーションを業界横断で加速するための企業連合コンソーシアム団体である。2021年3月時点では11社(株式会社朝日新聞社、株式会社エイトリンクス、エイベックス・テクノロジーズ株式会社、株式会社ケンタウロスワークス、原本株式会社、株式会社C-POT、SingulaNet株式会社、株式会社電通、株式会社電通国際情報サービス、株式会社博報堂、ユナイテッド株式会社)が会員企業として加入しているとのこと。

リリースによると、JCBIはブロックチェーン技術をコンテンツ分野のライセンス業務(権利の管理・許諾)に用いることで、システム及び法律の観点から、ライセンサー・ライセンシー両者にとって、使いやすい汎用性のあるライセンスの枠組みを構築することを目的に活動しており、今回メディア・コンテンツ業界におけるライセンス業務の実態把握、課題の洗い出し、具体的な実施施策の検討等を行うべく、「著作権流通部会」をJCBI内部に立ち上げたとのこと。

また「著作権流通部会」では、著作権やメディア・コンテンツ分野の法領域を専門とする骨董通り法律事務所と、ブロックチェーン分野の法領域に精通する早稲田リーガルコモンズ法律事務所よりそれぞれ、部会長に岡本健太郎弁護士(骨董通り法律事務所)、副部会長に稲村宥人弁護士(早稲田リーガルコモンズ法律事務所)が就任するとのことだ。

なお今後の部会活動については、JCBI加入企業に限らず広くメディア・コンテンツ業界に関係する企業を招きオープンに開かれた議論を行なって、対外的に情報発信をしていく予定であるとのことだ。

編集部のコメント

JCBIの共同運営するプラットフォーム上には、テレビ番組を通じてデジタルコンテンツを配布できるサービス「Card Hunter(カードハンター)」とデジタルコンテンツの著作権保護をするサービス「C-Guardian(シーガーディアン)」の2つが既に開発、提供されています。

「Card Hunter」 はJCBIコンソーシアムメンバーである博報堂、ユナイテッド、原本が共同で開発した、テレビ番組を通じてデジタルコンテンツを配布できるスマートフォンアプリです。

また「C-Guardian」はデジタルコンテンツの著作権を管理・保護するサービスで、JCBIメンバーのケンタウロスワークスと博報堂と原本が共同で開発を行っています。

「C-Guardian」では、サービス利用者がコンテンツをWebサイトに公開すると、同サービスがブロックチェーン上に著作物(テキスト、画像、動画)の情報を記録し、機械学習技術を用いて登録された著作物と類似するコンテンツがインターネット上に掲載されていないか常時探索をします。これにより「C-Guardian」が著作権を侵害しているWebサイトを発見すると、当該サイトおよびコンテンツの情報をブロックチェーン上に記録、証拠として保全をするとのことです。

(imaes:iStocks/Alpha-C)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

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