KPMGとIntellectEUが保険の重複支払い防止のブロックチェーンプラットフォーム「ClaimShare」ローンチ

KPMGとIntellectEUが保険の重複支払い防止のブロックチェーンプラットフォーム「ClaimShare」ローンチ

監査法人KPMGとデジタルファイナンスを扱う企業インテレクトEU(IntellectEU)が保険業界での重複支払いを防止するためのブロックチェーンプラットフォーム「クレームシェア(ClaimShare)」のローンチを発表した。

保険業界では、被保険者が同一案件の保険金の支払いを複数に保険会社へ依頼する「ダブルディッピング詐欺」に悩まされており、通常保険会社間では被保険者への保険金支払い情報は共有されないため、この課題解決は困難であったとのこと。なお重複した保険金の支払いは、業界の請求支払い総額の5%から10%にまで及ぶとのことだ。

保険会社は「クレームシェア」を利用することで、保険会社同士や被保険者のプライバシーを維持しながら必要情報の共有ができ、重複支払いの疑いがある請求には事前に警告が受けられるとのこと。リリースによると、今までこの課題に対処するテクノロジーは存在しなかったとのことだ。

また「クレームシェア」には、米ブロックチェーン開発企業R3のエンタープライズ向けブロックチェーンである「コルダ(corda)」と同社が開発したコンフィデンシャル・コンピューティング(Confidential Computing)のプラットフォーム「コンクレイブ(Conclave)」を組み合わせて構築されたとのこと(コンフィデンシャルコンピューティングとは、ユーザーがクラウド上などで企業の財務データや医療機関の医療データなどの機密情報を常時暗号化したまま利用できる技術)。

なお「クレームシェア」は「コンクレイブ」を利用して開発された初めてのアプリケーションであるとのことだ。

参考:IntellectEU

(imaes:iStocks/your_photo)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

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