AWSが「Ethereum on Amazon Managed Blockchain」の一般提供を開始、東京やロンドンなど

AWSが「Ethereum on Amazon Managed Blockchain」の一般提供を開始

AWSが「Ethereum on Amazon Managed Blockchain」の一般提供を3月2日に発表した。

利用可能になるのは「USイースト(N.バージニア)、アジアパシフィック(シンガポール)、アジアパシフィック(東京)、アジアパシフィック(ソウル)、ヨーロッパ(アイルランド)、ヨーロッパ(ロンドン)」だ。今後、利用可能な地域は増えていく予定とのこと。

AWSのリリースでは、イーサリアムについて「Ethereumは人気のある分散型ブロックチェーンフレームワークで、ピアツーピアのネットワークを確立し、参加者が信頼できる中央機関なしで取引を行うことを可能にします」と説明されている。

AWSはイーサリアムのユースケースとしてDeFi(分散型金融)をリリースで取り上げている。

そしてAWSは「DeFiが既存の金融ネットワークと異なるのは、オープンでプログラム可能であり、中央の権限を持たずに動作し、顧客が支払い、投資、融資、取引のための新しい方法を提供することを可能にするところです」と説明している。

またAWSはDeFiの現状の課題に関して「顧客がDeFiなどEthereumベースのアプリケーションを構築する際には、Ethereumインフラの運用と管理に複雑さと時間がかかることがわかっています。

具体的な懸念事項としては、非同期ノードによるデータの信頼性、データストレージのスケーリングの問題、脆弱なオープンソースソフトウェアによるノードクラッシュ、時間のかかるEthereumソフトウェアのアップグレードなどが挙げられます」と説明している。

「Ethereum on Amazon Managed Blockchain」の提供開始によって、AWSの顧客は数分で簡単にEthereumノードを準備することができるようになり、さらにパブリックイーサリアブロックチェーンやRinkebyやRopstenなどのテストネットワークに接続することができるようにもなる。

また「Amazon Managed Blockchain」を利用することで、顧客は安全なネットワーキング、データのデータベースへの保存時や他のデータベースへの移動時の暗号化、標準的なオープンソースのEthereum APIを介したネットワークへの安全なアクセス、イーサリアムブロックチェーンとの高速かつ信頼性の高い同期、台帳データのための耐久性と拡張性を備えたストレージを得ることができるようになる。

さらに「Amazon Managed Blockchain」は、ノードの健全性を監視し、不健全なノードを交換し、イーサリアムソフトウェアのアップグレードを自動化することで、顧客のイーサリアムインフラストラクチャの可用性を向上させる。またDeFiアプリケーションに加えて、スマートコントラクト監視ツールや不正検知ソフトウェアなどの分析製品を構築している顧客は、「Amazon Managed Blockchain」上のこのスケーラブルで可用性が高く、完全に管理されたイーサリアムサービスの恩恵を受けることができるようになる。

(images:iStocks/krblokhin・BestForBest)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

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