大手アートオークション企業クリスティーズが作品元本のイーサ(ETH)支払いを可能に

クリスティーズが作品元本のイーサ支払いを可能に

大手アートオークション企業クリスティーズ(Christies)が、NFT(ノンファンジブルトークン)のアート作品の競売でイーサリアムのイーサ(ETH)支払いを可能にすることを2月18日に明らかにした

アーティストに支払われる作品の元値の支払いとしてイーサ支払いが受け入れられる。一方でクリスティーズが作品の価格に上乗せするプレミアム料は、ドル払いのみとのことだ。

イーサ支払いはデジタルアーティスト「Beeple(ビープル)」によるNFTアート作品の競売で可能となる。競売期間は2月25日から3月11日。

イーサ支払いに対応した理由は「Beeple」のアートコレクター、つまり彼の画像を購入したり、売却したり、所有権を端数化したりしている人たちのほぼ全員が、イーサを使って支払いをしていたからとのことだ。「Beeple」のアートコレクターはコインベース(Coinbase)やジェミナイ(Gemini)その他のプラットフォームを介してドルやセントをイーサに換えていたとのこと。

マイク・ウィンクルマン(Mike Winkelmann、通称:Beeple)は「イーサリアムはビットコインに似ていますが、その上にルールをプログラムすることで、NFT作品などがどのように動くかを管理することができます。スマートマネーというのは、人々にとって最も簡単な例えです」とブルームバーグの取材に答えている。

クリスティーズの専門家で、オークションを主催したノア・デイビス氏は「今回のオークションは、私たちが暗号資産(仮想通貨)領域へ足を踏み入れて、試してみるのに最適な機会だと思います。

クリスティーズが初めて暗号資産での支払いを受け入れようとしていることは、従来の美術品市場の変化というよりも、オークションハウスが新たなオーディエンスを開拓しようとしていることを物語っています。

理想的にはこれまでアートに興味を示さなかった層の人々が、オークション市場が楽しいものであることにも気づくようになることです」と答えている。

(images:iStocks/TennesseePhotographer)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。 これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。