インド国会で暗号資産取引を禁止する法案提出
インドの国会にて国内での暗号資産(仮想通貨)取引を禁止する法案「2021年の暗号通貨と公式デジタル通貨の規制法案:The Cryptocurrency and Regulation of Official Digital Currency Bill, 2021」が1月29日に提出された。
この法案には「インド準備銀行が発行する公式デジタル通貨(中央銀行デジタル通貨)の作成を促進する枠組みを作る」と記載されており、また「インド国内のすべての民間暗号通貨(中央銀行デジタル通貨以外を指す)を禁止する計画であるが、暗号通貨の基礎技術(ブロックチェーン・分散型台帳)とそれを利用するための技術においては特定の例外を認める」としている。
編集部のコメント
インドでの暗号資産の取り扱いについては、2018年にインドの中央銀行であるインド準備銀行(RBI)が暗号資産関連の企業へサービス提供をすることを規制し、それに対し2020年3月にはインドの最高裁判所がRBIの規制を違憲とする判断が下され、RBIもそれを認めていました。
これにより正式にインド国内の銀行全てが暗号資産に関する事業者などにサービスを提供することが可能となり、インドの暗号資産市場に盛り上がりがみられると思われてました。しかし規制当局や政府は暗号資産に関してはリスクなど懐疑的な姿勢を見せており、中央銀行デジタル通貨の必要性を優先的に検討しているようです。
コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
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