SBIが英暗号資産マーケットメーカーB2C2社の90%株式を取得し子会社化
SBIホールディングス株式会社の100%子会社で、金融サービス事業の中間持株会社であるSBIファイナンシャルサービシーズ株式会社が、暗号資産(仮想通貨)分野のマーケットメーカである英国B2C2社の90%株式を2020年12月15日付けで取得し子会社化したことを12月16日に発表した。なお株式取得に関する英国の金融行為監督機構(FCA)の認可手続き等が完了したことによって発表に至ったようだ。
この資本取引は2020年7月1日付プレスリリース「SBIファイナンシャルサービシーズによるB2C2社の株式取得に関する基本合意のお知らせ」で公表していたもの。
2020年9月からB2C2社は暗号資産取引所を運営するSBI VCトレード株式会社の取引所にサービス接続を開始していて、接続以来SBI VCトレードの取引所の1日の取引高は10倍に増加しているとリリースに記載されている。
B2C2社の株式取得により、SBIグループはSBIグループが有するグローバルなネットワーク、流動性や最先端のリスクマネジメント手法の活用等によって、個人・法人・機関投資家等の顧客に向けて、革新的なサービスやプロダクトを更にグローバルに展開していていくことを期待しているようだ。
SBIホールディングス代表取締役社長北尾吉孝氏は「B2C2社は暗号資産業界において、世界でもトップレベルの製品・サービス、優れた技術、優良な顧客基盤を持ち世界的に高い評価を得ている企業です。B2C2社が掲げるビジョン、専門知識や提供するサービスは、SBIグループとも良いシナジーを生むと確信しています。同社との連携でグローバル市場において事業を拡大していけることを楽しみにしています」とコメントをしている。
B2C2社のCEOのマキシム・ブーネン(Maxim Boonen)氏は「今月ビットコインが史上最高値を更新したことで、金融業界においても暗号資産の存在は無視できないものであると改めて証明されました。当社とSBIの連携は順調に進んでおり、両社の顧客はすでにその恩恵を受け始めています。私たちは今後10年で暗号資産が金融市場に与え得る影響力は益々大きくなると考えており、この進化の最前線でSBIに参加できることを誇りに思っています」とコメントしている。
編集部のコメント
2020年7月1日に、SBIは英国の暗号資産CFD(差金決済取引)の認可を持つB2C2社へ3000万ドル(約32億円)出資に関してB2C2社の既存株主と合意したことを発表しています。SBI VCトレードは9月からB2C2社のサービスを連携しているので、SBIは一部株式を取得し、サービス連携した結果を鑑みて、今回の90%株式取得に至ったのではないかと考えられます。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
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