PwCコンサルティングがブロックチェーンを活用した企業や社会課題の解決のための組織「ブロックチェーンラボラトリー」を開設

PwCコンサルティングがブロックチェーンを活用した企業や社会課題の解決のための組織「ブロックチェーンラボラトリー」を開設

PwCコンサルティング合同会社がブロックチェーンを活用して企業及び社会の課題解決を支援する「ブロックチェーンラボラトリー(Blockchain Laboratory)」を開設したことを11月11日に発表した。

現在PwCにはブロックチェーン開発ラボが複数あり、100人以上の技術者を含む計500人以上のスタッフがブロックチェーン技術に関する研究や社会実装に取り組んでいるようだ。

ブロックチェーンラボラトリーはPwCの各国法人が有するブロックチェーンに関する幅広い情報を集積して発信を行う。またPwCがビジネスコンサルティングにおいて培った各産業・ビジネスに関する豊富な知見と、PwC独自のBXT(Business eXperience Technology)アプローチによる未来予測・アジェンダ設定を組み合わせ、企業の事業変革、大学・研究機関の技術イノベーション、政府の産業政策を総合的に支援していく。

ブロックチェーンラボラトリーの所長はPwCコンサルティング合同会社シニアマネージャー丸山智浩氏が務める。体制としては専任担当者8名を中心に社内有識者と連携した組織を立ち上げ、順次体制を拡充していくようだ。

ブロックチェーンラボラトリー所長の丸山 智浩氏は「PwCは、ブロックチェーンソリューションを提供してきた豊富な実績と、業界および規制に関する深い知識を備えています。私たちは数年間にわたり、数多くのグローバル機関向けの戦略策定、運用モデル設計、および技術実装プロジェクトに携わってきました。多様なステークホルダーが参画し、エコシステムが拡大するほど効果を発揮するブロックチェーンにおいて、PwCは150カ国以上に広がるグローバルネットワークと多数のアライアンスパートナーとの連携を強みに、クライアントの長期的なビジネス成長を支える戦略パートナーとして価値を提供し続けます」とコメントしている。

編集部のコメント

PwCは10月16日にブロックチェーンに関するグローバル調査レポート「Time for Trust-The trillion-dollar reasons to rethink blockchain」を発表しています。そのレポートでは、ブロックチェーンは2030年までに世界のGDPを185兆円、日本のGDPを7.7兆円押し上げる可能性があると予測されています。

ただ一方でブロックチェーンは技術も市場もまだまだ成熟しているとは言えず、現状は関連するユースケースの9割は実証実験レベルに留まり、実用化、商用化が大きな課題となっているとのことです。

ブロックチェーンラボラトリーの開設の大きな目的としてブロックチェーンのユースケースを実用フェーズに移行させることがあるのではないでしょうか。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)

(images:iStock/graphicnoi・b14ckminus)

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あたらしい経済 編集部

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