バイナンス(Binance)が米国ユーザーに対しアクセス制限を個別に通知開始
暗号資産(仮想通貨)取引所大手バイナンス(Binance)が取引所プラットフォーム「Binance.com」における米国居住者ユーザーに対し、アクセス制限の通知を開始したことを11月9日TheBlockが報じた。
バイナンスは米国の規制に準拠するために米国居住者ユーザーに対し「Binance.com」のサービスを2019年の7月より中止しており、米国居住者ユーザー向けに「BinanceUS」の運営を同年9月より開始していた。
THEBLOCKの報道によると「Binance.com」上で「米国居住者ではない」を選択すれば、事実上米国居住者ユーザーがプラットフォームにアクセスできる状態で、現在でもアカウントの作成が可能とのこと。
今回バイナンスは米国居住者のユーザーに対し、IPアドレスに基づきメールにて個別に通知を開始した。この対応は2019年のサービス停止より1年以上が経過して行われるものとなる。TheBlockは今回のこのバイナンスの動きが、10月にデリバティブ取引所BitMEXとその関係者らが米国法逃れについて政府より告発されたことを受けたものであるとみている。
TheBlockが入手したバイナンスの送付メールには「私たちは、あなたのアカウントが過去に接続したIPアドレスのために、米国に関連付けられている可能性があることを指摘しました。規制要件に沿って、私たちは米国市民や居住者にサービスを提供することはできません。米国市民または居住者の方は90日以内に口座から資産を移転してください。BinanceUSまたは他の米国プラットフォームの利用を検討してください」と記載されているとのことだ。
またTheBlockがバイナンスのカスタマーサポートへ確認をとったところ「当社のシステムがアカウントへのアクセスを検出した場合など、電子メールがユーザーに送信されます」と回答があったとのことだ。
(images:iStock/liuzishan)