チェーントープ(chaintope)の独自ブロックチェーンタピルス(Tapyrus)が水産庁の漁獲物トレーサビリティ実証事業に採用

チェーントープ(chaintope)の独自ブロックチェーンタピルス(Tapyrus)が水産庁の漁獲物トレーサビリティ実証事業に採用

株式会社チェーントープ(chaintope)が水産庁の実証事業「漁獲物に漁獲証明を与え、水揚、加工、流通等の過程を追跡することのできるトレーサビリティシステムのブロックチェーン活用による実現に向けた国内3漁場における流通実態調査及び実証実験」において、ブロックチェーン技術パートナーとして参画することを10月8日発表した。

この実証実験は、株式会社電縁が国立大学法人 東京大学大学院 農学生命科学研究科との共同提案により水産庁から受託し、システム開発と運用をしている取り組みだ。この実証実験は2020年4月から2021年3月までの期間で北海道、東北、西日本の3漁場を対象に行われている。

またこの実証実験において電縁が開発するトレーサビリティのシステムのブロックチェーン基盤に、チェーントープが提供しているブロックチェーンアプリケーション統合開発環境「タピルス(Tapyrus)プラットフォーム」が採用されたとのことだ。なおブロックチェーン基盤の選定については、国内外の9つのプラットフォームを機能実現性や開発効率・費用面など総合的に評価した結果「タピルスプラットフォーム」が最も高い評価で採用されたとのこと。

「タピルス」および「タピルスプラットフォーム」はチェーントープが開発するエンタープライズ向けのパブリックブロックチェーンであり、ブロックチェーン関連技術を統合的に利用できるシステム開発プラットフォームだ。新たなシステム開発にあたりトレーサビリティのAPI機能を備える「タピルスプラットフォーム」を活用することで、開発期間の短縮と品質の担保が可能になるとのことだ。

今回構築するトレーサビリティシステムでは、両社が水産物の流通経緯を追跡し漁獲量の管理や産地偽装等の不正を防止・検出する独自の仕組みを設計する。ブロックチェーン基盤に対して大量のトラッキングデータを安全かつ高速に記録・アクセス可能なトレーサビリティAPIをチェーントープが提供し、そしてそのトレーサビリティAPIを用いて電縁がユーザビリティの高いブロックチェーン・アプリケーションを開発するとのことだ。またチェーントープは将来的なブロックチェーンの有効活用(第三者による不正の検出、一部データをオープンデータ化するなど)を見据え、漁業をはじめトレーサビリティが求められる分野の発展を目指して電縁をサポートするとのこと。

今後チェーントープと電縁はトレーサビリティ分野のみならず、証明書の電子交付、SDGs活動における価値の可視化や交換など、様々な領域でのシステム活用を推進していくとのことだ。

編集部のコメント

水産庁の実証事業「漁獲物に漁獲証明を与え、水揚、加工、流通等の過程を追跡することのできるトレーサビリティシステムのブロックチェーン活用による実現に向けた国内3漁場における流通実態調査及び実証実験」について、株式会社電縁の取締役である石原玲一氏があたらしい経済編集部に解説をしてくれています。併せてご覧ください。

(電縁取締役石原 玲一氏コメントあり)電縁と東大がブロックチェーンを活用した漁獲物トレーサビリティシステムの実証実験を水産庁から受託し開始

コメント:大津賀新也(あたらしい経済)

(images:iStock/Lidiia-Moor)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

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