カヤックと山口不動産が大塚駅周辺の魅力発信にコミュニティ通貨「まちのコイン」を導入

カヤックと山口不動産が大塚駅周辺の魅力発信にコミュニティ通貨「まちのコイン」を導入

株式会社カヤックと山口不動産株式会社が東京・大塚の魅力発信とまちの活性化のため、カヤックが開発したコミュニティ通貨(地域通貨)サービス「まちのコイン」を10月1日より山手線大塚駅周辺で導入開始することを9月24日発表した。

「まちのコイン」は分散台帳技術を使いQRコードを介して、ユーザーがポイントを獲得・利用できるコミュニティ通貨サービスだ。このサービスは2019年9月に神奈川県「SDGsつながりポイント事業」で採択され、現在小田原市で導入されている他、10月11日に福岡県八女(やめ)市での導入が決定している。これまで自治体が主体となりSDGsの自分ごと化やコミュニティ活性化などに「まちのコイン」が導入されていたが、今回の大塚での導入は民間企業が主導する初の試みとなるとのこと。

「まちのコイン」は使うにももらうにも「人と人とがつながる設計」をしており、自然と人と人が仲良くなるコミュニティ通貨サービスとなっているとのこと。例えば個店などが「初入店であなたをイメージしたオリジナルのお酒をつくります」や「店内で初めて知り合った人におごれます」といったチケットを「まちのコイン」で提供することで、新規顧客の獲得に加え、店舗のファンを増やすことも期待ができるとのこと。

大塚に本社を置く山口不動産は、大塚のまちに活気を取り戻したいと大塚駅北口を中心に「ironowa ba project(イロノワ・ビーエー・プロジェクト)」を2018年5月から開始している。このプロジェクトでは「星野リゾートOMO5東京大塚(おもふぁいぶとうきょうおおつか)」が入る「ba01」や「東京大塚のれん街」を展開する「ba02」人との繋がりを感じるba apartmentとしての「ba03」などを次々に開業してきた。一方で大正時代から「粋な花街」として賑わった大塚では今でも個性的な個人商店が集まり昔の面影を残しているとのこと。こうした新旧が交じりあう大塚の魅力を地域内外に発信し、大塚の賑わいにつなげたいと考え「まちのコイン」の導入を決定したとのことだ。

大塚の「まちのコイン」では運営を山口不動産、星野リゾート OMO5東京大塚がまちのコイン大塚実行委員会として行い、10月1日より大塚駅周辺の17スポットでサービスの利用ができるとのことだ。

編集部のコメント

10月11日に「まちのコイン」の導入開始を予定している福岡県八女市では、同市が抱える人口減少や山間部の過疎問題解決のために、地域コミュニティの持続的な賑わいや地域や地域の人と多様に関わる「関係人口」を増やす取り組みが必要と考え企画されたとのことです。

この事業でカヤックはコミュニティライブラリー併設の「つながるバス停」を八女市に提案し、近隣の中学生、高校生などが利用する西鉄バス福島停留所に、誰でも利用できる本棚とカフェ機能を持ったバス停が設置されるとのことです。「まちのコイン」は「つながるバス停」内のカフェスペースでの飲食などに利用でき、地域の魅力ある人とその人がオススメする本を月替わりで紹介し、利用者同士が「本」をきっかけにつながり、八女の魅力を再発見する場所になればと考えているとのことです。

なおコミュニティ通貨が利用できるコミュニティライブラリー併設のバス停は、日本初の事例となるとのことです。

コメント:大津賀新也(あたらしい経済)

(images:iStock/panimoni)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

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