ボストンコンサルティンググループがCrypto.com(クリプトドットコム)と共同でDeFiのポテンシャルを評価するレポートを公開
ボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group:BCG)の系列企業で主にITやDXなどの先端技術に関するコンサルティングを行うBCG Platinionが、暗号資産(仮想通貨)取引所の運営を行うCrypto.com(クリプトドットコム)と共同でDeFiに関するレポートを公開したことを9月9日に発表した。
「突然のDeFiの台頭:金融サービスの機会とリスク(The Sudden Rise of DeFi: Opportunities and Risks for Financial Services)」と題されたこのレポートでは、最近のDeFi市場の動向や従来の金融(CeFi)と比較して、DeFiがどのような課題や利点を持つかについての評価などが述べられている。
そしてレポートではDeFiの課題について、ネットワークのスケーラビリティの低さやセキュリティの脆弱性に起因する詐欺が多いことや流動性の低さなどが指摘された。また一方で利点については、取引にかかるコストが低いことやKYCなどの処理が必要なくなることなどが挙げられている。
そしてレポートの結論部では「DeFiは金融を普遍的にアクセスできるようにすることで、人々の貧富差を縮小させる可能性がある。しかしそれは直ちに従来の金融を脅かすことを意味するわけではなく、DeFiが中央銀行などの金融機関と協力することで新世代の金融ソリューションの構築が促進されることを意味する」と述べ、DeFiが将来的に金融の重要なキーテクノロジーになりうることを強調している。
編集:小俣淳平(あたらしい経済)
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