LayerXとウフルが安心安全なデータ流通の実現に向けIoT・ブロックチェーンで協業
株式会社LayerXとIoT事業を主分野とするITサービス企業である株式会社ウフルが、安心・安全なデータ流通の実現に向けて協業することを8月3日に発表した。
リリースによると、日本政府が目指す「Society5.0」では、将来的にIoTデバイス間で多様かつ膨大なデータの取引が行われることが予測されるため、今後はデバイスの信頼性やデータの改ざん耐性が重要になるとのこと(Society5.0:仮想空間と現実空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会のこと)。このような今後の社会を見据え、ウフルでは「デバイスの信頼性を保つ技術」の開発を行っており、またLayerXではブロックチェーンの次世代プライバシー保護技術「Anonify」等の開発を行っている。
今回の協業ではIoT・ブロックチェーンに関する両社の強みと技術を活かし、ウフルが提唱する安全・安心なデータの条件を5段階で定義した「5-Star Trusted Data」を実現すべく、データ流通基盤作りを推進するとのことだ。
また両社はユースケースやビジネスの創出に向けて、センサーやデバイス領域を横断する人的交流や情報交換を支援する「Trusted Device Network」をテーマとしたコンソーシアムの設立を視野に入れた活動を実施するとのこと。
編集部のコメント
株式会社ウフルは2006年に設立されたITサービス企業です。IoT領域をはじめクラウドサービスの導入支援・運用、ソーシャルメディア分析・戦略立案からWebサイト構築まで、ワンストップ・ソリューションを提供しています。主なプロダクトにはIoTオーケストレーションサービス「enebular(エネブラー)」があります。
株式会社LayerXは「すべての経済活動を、デジタル化する。」をミッションに、ブロックチェーン技術を軸として、金融領域を始めとした様々な産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進している企業です。同社はこれまでにDXに関する取り組みを多数行っており、直近の代表例としては、GMOあおぞらネット銀行との次世代金融サービス検討に係る基本合意書の締結や、業務プロセスデジタル化へ向けた弁護士ドットコムとの業務提携、企業・行政機関のDX推進に向けたマネーフォワードとの業務提携、サプライチェーンのデジタル化を目的にした日本IBMとのパートナー契約の締結があります。 また、今年7月には行政機関・中央銀行・学術機関・民間企業との共同研究実施のため「LayerX Labs」の開設を発表しています。
コメント:小俣淳平(あたらしい経済)
(images:iStock/antoniokhr)