タイ銀行がCBDCを利用した企業向け決済システムの開発を発表

タイ銀行がCBDCを利用した企業向け決済システムの開発を発表

タイの中央銀行であるタイ銀行(BOT)が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を利用した企業向け決済システムのプロトタイプを開発するプロジェクトを6月18日に発表した。

タイ銀行は同プロジェクトの目標を「CBDCの実行可能性の調査」と「ビジネスプラットフォームへのCBDCの統合」としている。

具体的にはタイ最大の建材会社であるサイアムセメント公社およびそのサプライヤーが新たに採用した財務管理システムとCBDCのプロトタイプを統合するとのことだ。

このプロジェクトは今年7月に開始され年内に終了する予定で、その後タイ銀行がプロジェクトの成果を発表する予定だ。

編集部のコメント

タイ銀行は2019年5月より「Project Inthanon(プロジェクトインタノン)」と呼ばれる共同CBDC研究プロジェクトを開始しており、2020年1月には同プロジェクトの一環として香港金融管理局(HKMA)を始めタイと香港の銀行10行とともにクロスボーダーによるCBDC送金システムのプロトタイプの開発を行っています。なお技術パートナーとしてR3も参加をしており、同システムにはcordaが基盤として利用されています。

また2020年6月17日にはタイの公的債務管理局によるブロックチェーンを利用した貯蓄債の発行が発表されており、タイ政府・タイ銀行ともに金融インフラのデジタル化を積極的に推進していることがうかがえます。

コメント:小俣淳平(あたらしい経済)

(images:iStock/LuckyStep48・antoniokhr)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

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