Dev Protocolを開発する日本企業フレームダブルオー(FRAME00)がMonex Ventures、MIRAISEから資金調達
Dev Protocolを開発するフレームダブルオー(FRAME00)株式会社がMonex Ventures、MIRAISE を引受先としたシードラウンドの資金調達を完了。
フレームダブルオー(FRAME00)はDev Protocolを価値ある活動に経済性を持たせることを実現するプロトコルとして開発してきた。具体的には、DeV Protocolのネットワークに参加するクリエイターの経済活動によってトークンがマイニングされ、そしてネットワーク参加者はクリエイターの活動に「DEVトークン」(ERC20)をステーキングするとクリエイターの活動が収益化され、ステーキングしたユーザーに利子が還元される仕組みとなっている。
フレームダブルオー(FRAME00)は、2018年7月に利用者の目的を問わずソースコードを使用、調査、再利用、修正、拡張、再配布が可能なソフトウェアであるOSS(オープンソースソフトウェア)にフォーカスした実用最小限のプロダクトであるMVP(Minimum Viable Product)を開発した。そして、2019年2月にOSSの収益化を開始、さらに2019年11月Microsoft for Startupsに採択され、2020年1月にメインネット稼働を開始した。これまでのクリエイターの累計報酬総額は、約6,000万円相当とのことだ。
Monex Venturesの担当者は「オープンソースソフトウェア(OSS)コミュニティの支援及び成長をステーキングを通して実現する仕組みは、クリプト感、ソーシャル感に溢れ、ブロックチェーン技術が社会にとって有益な技術の一つであることが実感できる取り組みだと思います。
同社のフレームワークはOSSコミュニティに限らず、あらゆるイノベーター、クリエイターの支援にも使われる可能性があるのではないかと期待しています。当社運営ファンドから初の暗号資産関連企業への投資となるFrame00への投資を通じて、イノベーター、クリエイターのコミュニティを支援できればと思います」とコメントをしている。
MIRAISEの担当者は「MIRAISEはエンジニアだからこそ思いつけるソリューションに積極的に投資しています。Dev Protocol は練り上げられた強いミッションと、それを実現するための緻密なプロトコル設計が評価され、現在世界中から大きな支持を集めています。未踏の領域を疾走するFRAME00社を支援できることを嬉しく思います。」とコメントをしている。
追記:6月15日17時30分
あたらしい経済編集部は、フレームダブルオー(FRAME00)CEOの原麻由美氏へ以下3つの質問をさせていただいた。
ー調達した資金はどのように活用されるのでしょうか。
当初、調達させていただいた資金は 「https://stakes.social」 のインターフェース開発費で利用することを想定していました。
しかし嬉しい悲鳴として、海外でDevトークンが話題になったので、インターフェース開発費だけでなく海外のIEOも急いで進めていく予定となりました。
ー海外でのIEOを目指されるとのことですが、日本の取引所ではIEOは目指されないのでしょうか。
日本でのIEOも勿論目指しています。しかし日本の取引所は自主規制があり、海外での上場実績が求められているため、先に海外でのIEOに取り組んでいます。
ー現在、Devネットワーク参加者の海外と日本の比率はどのようなものでしょうか。
正確な比率はとっていませんが、6月に海外で話題になってからステーキングが約380倍に急増しているので、ボリューム的には380:1くらいだと考えています。
一方で、OSS開発者は8割以上日本の方です。これからOSSに関しても、海外の開発者にもリーチしていきたいと考えています。
追記終了
編集部のコメント
フレームダブルオー株式会社は2015年に設立されました。同社は、クリエイターのあらゆる活動が収益化され、クリエイターを支援することが資産運用になる仕組み作ることを目的にしています。Dev Protocolでは、ブロックチェーン技術を活かしたステーキング技術が実装されているため、クラウドファンディングとは違って、支援する側と支援される側がより透明性高く金銭的な関わりを持つことができるようになっています。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)
(images:iStock/antoniokhr・dalebor)