IOST財団がメディカル・ヘルステックのプラクスと健康管理記録のヘルスケア領域にブロックチェーン技術活用へ
IOST財団がプラクス株式会社と、健康管理記録のヘルスケア領域におけるブロックチェーン技術を活用したプロダクト開発に関する協定に合意したことを6月8日発表した。
IOST財団(INTERNET OF SERVICES FOUNDATION LTD.)は、高速TPSを可能にするコンセンサスアルゴリズムPoB(Proof-of-Believability)を採用するブロックチェーンネットワークを開発する非営利財団。
プラクス株式会社は、2017年に近畿大学の学生起業支援プログラムで設立された遺伝医療情報プラットフォームを研究開発する企業。医療系アプリケーションソフトウエアである疾病管理手帳(FAP PASSPORT)などの開発提供を行っている。
IOST財団とプラクス社は今回合意した協定により、プラクス社開発の「疾病管理手帳(FAP PASSPORT)」のデータ担保にブロックチェーン技術を活用するプロジェクトを行うという。
このプロジェクトでは、既存の「疾病管理手帳(FAP PASSPORT)」では実現できないレベルでの医療データの保証と有機的な活用を実現するためのシステム構築と検証を行うとのこと。これにより患者などの医療データの提供者が、健康管理データの共有とプライバシーの保証の恩恵を受けることができるとのこと。
また同プロジェクトには、プロジェクトの企画担当にアカデミック・シンクタンクのSEYMOUR INSTITUTE株式会社、システム設計と開発担当にはエンターテイメント領域でのブロックチェーン技術を応用したアプリケーション・サービスを設計開発するエバーシステム 株式会社、そしてブロックチェーン技術の社会実装を目的に近畿大学生が設立したスタートアップである株式会社PHIも開発担当として参加をするとのことだ。
編集部のコメント
IOST財団は今年3月、エンタープライズ向けにブロックチェーン・クラウドベース・インフラであるBlockchain-as-a-Service(BaaS)「IOST BaaS」を設計したことを発表しています。
また、同財団は教育にも力を入れており、多数の大学と提携してブロックチェーン関連の教育プログラムを提供しています。今年4月には同財団が助成するチューリッヒ大学の教育プログラムに日本からGUILDプロジェクト統括の岡崇氏が選出されたことが発表されました。
コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
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