韓国カカオのブロックチェーン・クレイトン(Klaytn)が分散型オラクルネットワーク・チェインリンク(Chainlink)と提携
韓国の大手インターネット企業カカオ(Kakao)によるパブリックブロックチェーンプロジェクト・クレイトン(Klaytn)が、分散型オラクルネットワーク・チェインリンク(Chainlink)と提携することを5月18日プレスリリースにて発表した。
今回の提携によりチェインリンクのオラクル機能をクレイトンに統合することで、クレイトン上のスマートコントラクトがブロックチェーン外の情報に接続できるようになる。つまりクレイトン上にて現実世界の情報やシステムと連動したアプリケーションを開発することが可能になるとのことだ。
クレイトンがチェインリンクフレームワークを導入することで新たに開発可能となるアプリケーションとして、DeFi、NFT、保険、ゲーム、国際貿易などの例が挙げられている。
クレイトンのブロックチェーン開発企業グランドエックス(Ground X)の開発部門長であるシャンミン・シオ(Sangmin Seo)氏は「従来のインフラと相互運用可能なブロックチェーンアプリケーションを構築するための安全なオラクルフレームワークをチェインリンクはクレイトンに提供することができ、より多様な市場でより高機能な製品の開発を可能にする」とプレスリリースにてコメントしている。
またチェインリンクの共同創業者であるセルゲイ・ナザロフ(Sergey Nazarov)氏は「クレイトンのエコシステムに安全で信頼性の高いオラクルを提供し、次世代の分散型アプリケーションの開発を可能にすることを楽しみにしている」とコメントしている。
編集部のコメント
クレイトンはカカオのブロックチェーン関連会社グランドエックスが開発を進める、コンシューマー向けブロックチェーンプラットフォームです。同プラットフォームでは直感的に利用可能な開発環境が提供されており、ユーザーがブロックチェーンや暗号資産(仮想通貨)の専門知識を持っていなくてもアプリケーション開発が可能であることを特長としています。
またクレイトンは今月8日にはステーブルコインイニシアチブ「Celoアライアンス」への参加を発表しています。 チェインリンクは、スマートコントラクトをブロックチェーン外のWebAPIや銀行決済に安全にアクセスできるようにする分散型オラクルネットワークです。同ネットワークは安全で信頼性の高いオラクルを提供していることで知られており、GoogleやOracleなどの大企業に加え、PolkadotやSynthetixなどのブロックチェーンプロジェクトにも利用されています。
コメント:小俣淳平(あたらしい経済)
(images:champc,Rudzhan-Nagiev)