中国のデジタルバンクWeBankがシンガポール政府が支援するOpenNodesと提携

中国のデジタルバンクWeBankがシンガポール政府が支援するOpenNodesと提携

中国のデジタルバンクWeBankがシンガポール政府が支援するOpenNodesと提携し、ブロックチェーンプラットフォームでFinancial Blockchain Shenzhen Consortium The Building Block of Open Consortium Chain(FISCO BCOS)をシンガポールに導入したことを発表した。

FISCO BCOSとは、中国深センにある企業を中心としたテック企業が開発・運営しているブロックチェーンプラットフォーム。開発企業やステークホルダーには、JD Finance、Huawei、ZTE、Tencent、WeBankなど累計100以上の企業が名を連ねている。

Open Nodesとはブロックチェーン領域において、シンガポール国内の企業を教育し、テクノロジープロバイダーとの連携を支援するエコシステムだ。IBM、R3、ConsenSys、Ethereumをはじめ、BMW、PWC、シンガポール証券取引所SGXなどの企業など、多くのテック企業が利害関係者として参加している。

今回の提携について、WeBank EVP兼CIOであるHenry Ma(ヘンリー・マー)氏は「シンガポールと力を合わせることは、このコンソーシアムを東南アジアに拡大するための第一歩であり、常にビジネス知識、技術的専門知識、ドメイン経験の源から有益な情報を得ることができます」と述べている。

OpenNodesを運営するTribe AcceleratorのマネージングパートナーであるNg Yi Ming(ウン・イミン)氏は「WeBankのようなデジタルバンキングの先駆者がOpenNodesのエコシステムに参加してくれることで、OpenNodesのパートナーに新たな扉が開かれます。そして最も重要なことは、FISCO BCOSはすでにブロックチェーンを使ってアイデアを創造し、現実にする刺激的な機会を学生に提供してきたことです」と述べている。

編集部のコメント

中国のブロックチェーン状況を知る上でWeBankの動きはとても重要です。最近、WeBankはDigital AssetのDAMLスマートコントラクト言語をFISCO BCOSブロックチェーンに統合する計画を発表しております。WeBankの大株主(30%株を所有)であるTencentは10億ドル以上の請求書を発行した深センのデジタルタックスインボイスプラットフォームを開発・運営しています。WeBankはブロックチェーン領域の特許取得数も世界第3位です。今後、WeBankは中国国内のブロックチェーンプラットフォームを国内外へDXする起点となる企業となっていくのだろうと「あたらしい経済編集部」は考えています。WeBankについては今後もリサーチしていきたいです。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)

(images:stockdevil,Guzaliia-Filimonova)

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あたらしい経済 編集部

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