アントフィナンシャルが独自のブロックチェーンプラットフォーム「OpenChain」を発表
中国アリババグループ(Alibaba Group)の金融子会社であるアント・フィナンシャル(Ant Financial) が「OpenChain(オープンチェーン)」をローンチしたことをLedger Insightsが報道した。
OpenChainの目的は、小規模・零細企業が低コストで、独自のノードをホストする必要なくブロックチェーンアプリケーションを利用できるようにすること。
アント・フィナンシャルのブロックチェーンプラットフォームのジェネラルマネージャーを務めるJin Ge(ジン・ジェ)氏は「OpenChainの立ち上げを通じて、今後3年間で100万社の中小企業や開発者がイノベーションを起こし、より多くのユースケースを探求できるよう支援することを目指しています」とコメントした。
OpenChainはすでにサプライチェーン・ファイナンス、製品実績、電子請求書、分散型ゲーム、著作権保護、慈善寄付に関する分散型アプリケーションやdAppsを提供しているとのこと。
Ledger Insightsのアント・フィナンシャルへのメール取材によると「OpenChainは、アント・フィナンシャル自身が開発したコンソーシアムブロックチェーン技術を利用しており、イーサリアムとは異なる」と返答があったとのこと。
編集部のコメント
中国では中小・零細企業、個人事業者向けのブロックチェーンプラットフォームの発表が相次いでいます。4月15日には、中国政府がバックアップするソリューションBlockchain Service Network(BSN)の発表がありました。1月6日にはBaidu(バイドゥ)が、独自のブロックチェーン「Xuperchain(スーパーチェーン)」のパプリックベータ版をローンチしたことを同社ウェブサイトにて発表しています。Xuperchainは2018年5月からオープンソースになっていて、1月時点で約350万のユーザーが利用し、4億5000万以上の取引を処理してきたと報道されています。このように中国政府、中国テックジャイアント企業が競合としてブロックチェーン開発を推し進めています。
中国政府はブロックチェーン技術の標準化を目的とした国家ブロックチェーン・分散型台帳技術標準化技術委員会の発足を発表しているので、さらにブロックチェーン技術の標準化が進んでいくと、あたらしい経済編集部は考えます。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
(images:AliseFox-)