チリズが安心してスタジムでサッカー観戦ができるようにブロックチェーンベースの個人IDシステムを計画

チリズが安心してスタジムでサッカー観戦ができるようにブロックチェーンベースの個人IDシステムを計画

スポーツ産業向けブロックチェーンインフラ企業Chiliz(チリズ)が将来的にスタジアムでのスポーツ観戦時に必要な個人認証システム「 Socios Pass」を開発する計画を発表した。

「Socios Pass」は個人IDの発行、IDデータの改竄不可能な認証・検証システム。

「Socios Pass」の開発背景には新型コロナウイルスが世界中で大惨事を引き起こし続けている影響で、普通の生活に戻るためには保健当局によって発行された免疫証明書やパスポートなどが必要であるとのことだ。

そして「Socios Pass」のミッションはブロックチェーン技術とQRコードを使用することで、免責証明を持っているファンがスタジアムで観戦することを可能となり、スポーツ団体の長期的な経済的な未来を保護しスポーツファンが望んでいるであろうライブ観戦を支え続けること。

Chiliz CEOのAlexandre Dreyfus(アレクサンドル・ドリフス)氏は「最近私たちは、Socios.comでパートナークラブのサッカーファンを対象に世論調査を行い、スタジアムに戻ることができるのであれば、身分証明書と健康状態のチェックを受け入れるかどうかを尋ねたところ、約74%の回答者がそのような措置に賛成しました。

このことは、私たちがすでに考えていたプランの社会的意義を高めてくれました。だからこそ、私たちはブロックチェーンの専門知識を利用して、ファンが再びスタジアムで生のスポーツを楽しむことができるようにし、クラブがCOVID-19の影響から回復することができるようにしたいと考えています。

そして必要に応じてSocios.com Passは、低統合でGDPRに準拠したソフトウェアのみのソリューションをスポーツチームに提供し、ファンの身元確認と健康状態のチェックのための無料のKYC検証を提供し、ファンがスタジアムに戻ってきても安全に行動できるようにしていきたいです」とコメントしている。

編集部のコメント

Socios Pass計画の5つの認証手順を紹介します。

1.個人は、地元の保健当局からデジタル免疫証明書を受け取ります。
2.その個人は無料のSocios.comアカウントを作成し、身元と免疫の証明書類をプロフィールに接続しSocios.comのKYC専門家によって検証されます。
3.Socios Passが確認されれば、個人は自由にスタジアムに行き、お気に入りのチームのプレーを再び見ることが可能となります。
4.ユーザーはSocios.comアプリを開いたままスタジアムに到着し、ID&健康状態の確認に必要な1回限りの使用QRコードを表示します。
5.スタジアムにいる検証者がユーザーのSocios Passを数秒でスキャンし、プロフィール写真を使って本人確認を行います。その後、ユーザーは自由にスタジアムに入り、試合を観戦することができます。

Chilizはすでに、Cバルセロナ、ユベントス、パリ・サンジェルマン、アトレティコ・デ・マドリード、ガラタサライ、ASローマなどとパートナーシップを提携しているので、Socios Passがローンチされるとファンにとって非常に有用なツールになるのではないかとあたらしい経済編集部は考えます。

スポーツ観戦はライブである必要はないという意見もあると思いますが、現状スポーツビジネスの収益はテレビを軸としたスポンサーシップや放映権、そしてチケット販売料などが大きく占めています。そのために今後ファンがスポーツ観戦を安全、そして快適に楽しめるための技術ソリューションを求めると思います。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
イメージ:burakowski

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。 これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

広告

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している