バイナンスがビットコインオプション取引サービスの提供を開始
仮想通貨取引所バイナンス(Binance)が、ビットコインのオプション取引サービスを提供開始したことを4月13日発表した。
同サービスは、バイナンスのモバイルアプリで提供され、 iOSとAndroidの最新バージョンで利用が可能だ。
バイナンスのオプション取引サービスは、有効期限を10分、30分、1時間、8時間、1日とし、従来のオプションとは短く期限を設定をしているとのこと。またアメリカンタイプでの提供となる為、有効期限前であればいつでも契約を締結できる特徴を持っている。また同サービスは、トレーダーの取引体験を向上させるように直感的に設計されているとのことだ。
編集部のコメント
オプション取引とは、予め定められた期日に特定の商品(今回のニュースの場合はビットコイン)を現時点で取り決めた価格で売買する「権利」の取引のことです。 オプション取引の権利には、コール・オプション(買うことができる権利)とプット・オプション ( 売ることができる権利)があり、それぞれのオプションには売り手と買い手がいるので立場は4つに分かれます。トレーダーは、将来価値が上がることを期待してコールオプションを購入し、反対に原資産の価格が将来下落すると予想してプットオプションを購入します。
またオプションが行使される可能性のある日付に基づいて、アメリカンオプションとヨーロピアンオプションに分類されます。行使期間中にいつでも行使可能なオプションをアメリカンタイプといい、満期日にのみ行使可能な(行使期間の最終日にだけ、その取引を実行するかどうかを決められる)オプションをヨーロピアンタイプといいます。
ビットコインオプションはBakktが昨年12月に、シカゴマーカンタイル取引所(Chicago Mercantile Exchange:CME)が1月に提供開始しています。(共にヨーロピアンタイプ) また1月にマネックスグループの米子会社TradeStationが、同社運営のオンライン証券「TradeStation Securities」にて、BakktとCMEの提供するビットコインオプションの対応を開始しています。
CMEではサービス提供開始当日の契約数は55、275BTC(約2億6000万円)、その4日後には契約数が122、取引高は610BTC(約5億8000万円)となっていました。しかし3月のコインデスクの報道によるとCMEの3月17日のビットコインオプション取引は、わずかに3件のビットコインオプション契約が取引されただけで、想定元本が15BTC(約876万円)となり、CMEでのビットコインオプションの単日での取引高として最低記録となったとのことです。またBakktでは1月中旬以来、オプション契約の取引は4日間しか行われておらず、2月27日以来オプション取引は行われていないということでした。
このようなビットコインオプション取引における現在の市場状況下で、バイナンスのオプション取引サービスがどのように動いていくのか、今後の動向が気になります。
コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
(images:Lidiia-Moor)