米個人向け金融プラットフォーム企業SoFiが12億ドルでGalieo Technologiesを買収
アメリカの個人向け金融プラットフォーム企業SoFiが12億ドルでアメリカのデジタル決済プラットフォーム企業Galileo Technologiesを買収した。
SoFiがGalileoを買収した最も大きな理由は、Galileo社が提供する金融機関向けAPIによって、SoFiの顧客が24時間365日金融サービスにアクセスできるようになるからだ。実際にSoFiがは約10年前に単一の学生ローンファイナンス・プラットフォームからスタートして以来、会員の資金調達を支援するという使命を果たすために成長してきた。
SoFiのCEOであるAnthony Noto(アンソニー・ノト)氏は 「SoFiはフィンテック分野のリーダーとしての地位を確立し、100万人を超える会員に向けて、お金の正しい利用方法などを支援する金融商品をフルに提供しています。
借入、貯蓄、支出、投資など各分野における当社の取り組みに対する会員の反応によって、当社はより大きく、より大胆に、より広範に考えようと意欲をかき立ててくれました。
そして、Galileo社と協力して、当社は両社の強みを活かしながら金融技術のイノベーションをさらに推進し今と未来のパートナーの皆様にそれらの商品やサービスを利用してもらえるようにしていきたいと考えています。
当社は、人々が経済的自立を達成するための支援をするというミッションを果たすことに邁進しています。
Galileoとの協力によって、さらに広範なエコシステムを生み出すことが可能となり、世界中のパートナーが経済的自立を達成するための支援に参加することが可能になります」とコメントしている。
Galileo TechnologiesのCEOであるClay Wilkes(クレイ・ウィルクス)氏は「SoFiは、金融サービスに焦点を当てた非常に強力な多角的な金融サービス会社を構築しました。
SoFiが提供しているサービスは、当社が提携している大手フィンテック企業の多くが求めているものです。 実際に、当社のエンタープライズ向けのAPIを介して製品を配信することは、Sofiと当社の連携の背後にあるビジョンに起因していました。
私たちはSoFiと協力して、Galileoを金融、テクノロジー、フィンテックの大手企業にインフラサービスを提供するリーディングサプライヤーにしてきたサービスをさらに発展させることに興奮しています。
SoFiの協力を得て、当社は既存のすべての顧客と、顧客が定義した製品ロードマップをサポートしながら、今後も成長を続けていきたいと考えています」とコメントしている。
編集部のコメント
Galileo Technologiesのデジタル決済プラットフォームは、強力なオープンAPIを介して重要な当座預金口座と貯蓄口座のような機能を可能にし、企業に洗練された消費者向けおよびB2B金融サービスを簡単に作成する方法を提供しています。
同社のサービスは、モバイル、デスクトップ、および物理的なデビットカードからアクセスできます。GalileoのAPIは、口座設定、資金調達、口座振替、ACH転送、IVR、早期給与振込、請求書払い、取引通知、小切手残高、POS承認などの機能性に加え、その他数十もの機能を提供しています。Galileoは2020年3月に年換算で53億ドル以上の決済処理を行い、2019年9月の26億ドルから増加しており、成長が加速しています。
SoFiの資本政策に関しては、2015年9月にソフトバンク社がSoFiに出資を実施しています。ちなみに、SoFi社を2011年に創業したMike Cagney(マイク・カグニー)氏は、2018年にセクハラ問題で会社を追い出されています。
そのMike Cagney氏が設立したブロックチェーン企業はFigure Technologiesで現在ユニコーン企業となっています。Figureの事業はブロックチェーンを活用した住宅ローン、学生ローンなどが現状メインです。つまり、自身が創業したSoFiと競合企業となっています。ブロックチェーン企業であるFigure Technologiesと学生ローンを中心とした個人む受け金融プラットフォーム企業SoFiの競合争いも、非常に面白いものになるのではないかとあたらしい経済編集部は考えています。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)
イメージ:antoniokhr,stockdevil