オムニチェーン対応ステーブルコイン「USDT0」、「Unichain」に対応へ

USDT0がUnichainに対応へ

オムニチェーン対応ステーブルコイン「USDT0」が、ユニスワップラボ(Uniswap Labs)開発の独自ブロックチェーン「ユニチェーン(Unichain)」に対応開始したことが3月31日に発表された。

「USDT0」は、USDTなどのステーブルコイン発行企業テザー(Tether)社が発行する、イーサリアム(Ethereum)上のUSDTと1:1の価値を維持するステーブルコイン。異なるブロックチェーン上の代替可能トークン(FT)と相互運用できるように設計されたトークン規格「オムニチェーンファンジブルトークン(Omnichain Fungible Token:OFT)」標準を採用している。

「ユニチェーン」は、DEX(分散型取引所)「ユニスワップ(Uniswap)」開発元であるユニスワップラボがDeFi(分散型金融)向けに構築したイーサリアム(Ethereum)レイヤー2ブロックチェーンだ。

なお同チェーンは、イーサリアム(Ethereum)レイヤー2ネットワーク「OPメインネット(OP Mainnet)」の開発元OPラボ(OP Labs)が提供するソフトウェア「OPスタック(OP Stack)」により構築されている。同ソフトウェアで開発されたブロックチェーンは、オプティミズム(Optimisim)プロジェクトによるスーパーチェーン(Superchain)エコシステムとして相互運用が可能になる。

先日3月28日、「USDT0」の「OPメインネット」対応開始および「スーパーチェーン」への対応を進めることが発表されていた。

これにより「USDT0」に対応するチェーンは計5つとなった。現在「USDT0」に対応するのは「ユニチェーン」と「OPメインネット」の他、同じく「スーパーチェーン」エコシステムの「インク(Ink)」。そして「ベラチェーン(Berachain)」、「アービトラム(Arbitrum)」となっている。

なお「USDT0」の転送インターフェイスでは、「イーサリアム」、「トロン(Tron)」、「トン(TON)」上で発行された米ドル建てステーブルコイン「USDT」も対応している。「イーサリアム」からは上記7チェーンへ「USDT」を「USDT0」として転送が可能だ。また「トロン」および「トン」からは「アービトラム」」に「USDT」の「USDT0」転送が可能となっている。

ちなみに「スーパーチェーン」エコシステムには米大手暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベース(Coinbase)の「ベース(Base)」、ソニーブロックソリューションラボ(Sony Block Solutions Labs)の「ソニューム(Soneium)」、AIチャットボットサービス「ChatGPT」を提供する米オープンエーアイ(OpenAI)のCEOサム・アルトマン(Sam Altman)氏らが立ち上げた「ワールド(World)」プロジェクトの「ワールドチェーン(World Chain)」などがある。 

参考:ブログ
画像:iStocks/LeoTroyanski

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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