アントフィナンシャルが越境EC「Kaola」にブロックチェーン導入
アリババの金融子会社であるアントフィナンシャルが同社が運営するブロックチェーンプラットフォームのトレーサビリティシステムを越境ECサイトKaolaにインテグレートしたことを発表した。
アリババはKaolaを2019年にNetEase社から20億ドルで買収している。
トレーサビリティソリューションのアップグレードは、Kaolaの全製品をカバーし、今後はプラットフォーム上のサードパーティ加盟店や海外のダイレクトメールサービスもブロックチェーンを利用していくとのことだ。アリババは、このソリューションを62の国と地域、2,897のカテゴリー、7,432のブランドをカバーするようにスケールアップする計画のようだ。
Kaolaのサプライチェーン品質管理者であるZhao Jiechen(ジャオ・ジェチェン)氏は「ブロックチェーンによるトレーサビリティの最大の意義は、消費者に商品がどこから来たのか、どこへ届くのか、どこに存在するのかを知ってもらうことだ」とコメントしている。
編集部のコメント
アントフィナンシャル社はすでにブロックチェーンを活用した事例も多く、医療・サプライチェーン・貿易金融・決済領域などの分野で莫大な金額がトランザクションされています。
アントフィナンシャルのVice PresidentであるJiang Guofei氏は「このプラットフォームは、中小企業が低コストで独自のブロックチェーンアプリケーションを開発するのに役立つ。さらに、プラットフォームは1日あたり10億のトランザクションをサポートし、1秒あたり100,000のクロスチェーン情報処理能力を達成できる」と1月のイベントで話しています。
越境ECなどボーダレスな消費体験が必要とされる領域は、アリババが中国国内トップのECサイトを運用していることから、もっとも得意な分野であると考えられます。だから、ECサイトの利点、課題とも全て周知した状態で、ブロックチェーンを適用させていくのではないか、とあたらしい経済編集部は考えています。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)
イメージ:(antoniokhr,liuzishan)